2015年3月のマーケット概況

2015年3月のマーケット概況

海外金相場

金相場は1,210ドル付近でスタート。2月末に発表された中国の利下げを背景に、1,220ドル台まで上昇したが、米国株式市場では、NYダウ、S&P500がともに史上最高値を更新し、ナスダック総合指数が2000年3月以来の5000ポイントの大台回復し、株式市場への資金が集中したことで、金は売られ、1,190ドル台まで下落した。さらに6日に発表された2月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場の予想をはるかに超える増加を示したことで、早期利上げ観測によるドル高が進み、金相場は一気に30ドルを超える大幅安となった。その後は、押し目買いにより一旦は1,170ドル台を見るも、17-18日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に1,150ドル台で様子見ムードが続いた。FOMC後に発表された声明文では、市場の予想どおり「Patient(辛抱強く)」という表現は削除されたが、同時に発表された経済見通しが引き下げられたことで、マーケットは利上げされるものの、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに対するハト派的な慎重姿勢をくずしていないと解釈し、対主要通貨でドルが急落。米国債は買われ利回りが低下する半面、FOMCを前に売りを膨らませていたファンドの買い戻しにより、金相場は一気に前日比20ドル超の大幅上昇となり、1,170ドル台まで回復した。その後も買い戻しの動きが続くなかで、23日に発表された米2月住宅販売件数が市場予想を下回ったことや対ユーロでのドル安を背景に1,190ドル台まで上昇。26日にはサウジアラビアを中心としたペルシャ湾岸諸国によるイエメンのイスラム教シーア派系武装組織「フーシ派」への空爆開始の報が伝わると、にわかに地政学的リスクが高まり、原油相場は高騰。金相場も買われ、一時1,220ドルを突破した。しかし、その後発表された米新規失業保険申請件数が市場予想を上回り、労働市場の回復傾向が確認されたことや急騰後の利益確定売りにより、1,190ドル台後半まで下落。28日にはサンフランシスコでFRBのイエレン議長の講演が行われたが、その内容について、FOMC後とは逆に、遅かれ早かれ利上げがあるということで、利上げ先送り観測が後退したと解釈した金相場では売りが入り、1,180ドル付近で3月の取引を終了した。月内レンジは1,145ドル~1,225ドル。

海外プラチナ相場

プラチナ相場は1,190ドル付近でスタート。金相場につれ高となる形で、一時は1,195ドル付近まで上昇したが、6日の米雇用統計発表後、金相場の急落に歩調を合わせ、1,160ドル付近まで下落。その後も軟調に推移し、第2週目には1,150ドルを割ると、ファンドを中心とした売りが入り、1,120ドル付近まで大幅下落。翌週に入っても、米連邦公開市場委員会(FOMC)開催を前に、早期利上げへの警戒感の高まりやドル高を背景にさらに下落。リーマンショック時の大暴落からの回復過程であった2009年以来の1,090ドル付近まで値を落としたが、FOMCの声明文発表後は、早期利上げ観測の後退から急激に買い戻され、1,120ドル台を回復。その後も続伸し、徐々に値を上げながら、第3週目には1,150ドル付近まで上昇するも続かず、1135ドル付近まで反落。しかし26日、アラブ諸国によるイエメン空爆開始報道を材料とした金相場の上昇に連動し、一時1,160ドル台を回復。その後は利益確定の売りに押され下落し、1,140ドル近辺で3月の取引を終了した。月内レンジは1,090ドル~1,195ドル。

海外銀相場

銀相場は16.70ドル付近でスタート。プラチナ同様、金相場につれ高する形で一時は16.75ドル付近まで上昇した。その後、米国株高とドル高による金相場下落を背景に、16.20ドル付近まで値を下げたのち、6日発表の米雇用統計の内容を受け、さらに15.80ドル台まで下落した。第2週目には一旦上昇する場面もみられたが、再び軟調な金相場に連動した売りにより、15.40ドル付近まで下落したのち自律反発し、一時15.70ドル台まで回復。第3週目半ばにかけては15.50~15.60ドル台で底堅い状態が続いた。その後、17-18日に開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文を受けたドル安を背景に、金相場同様、銀相場も16.80ドル台まで急騰。一旦は利益確定売りに押されるも、金相場に歩調を合わせる形で再度上昇し、17ドル前後で堅調に推移した。26日には、ペルシャ湾岸諸国によりイエメン空爆開始報道が流れると、地政学的リスクを背景に金相場が上昇。銀相場もつれ高となり、17.30ドル近辺まで値を上げたが続かず、16.60ドル付近で3月の取引を終えた。月内レンジは15.40ドル~17.30ドル。

為替相場

為替相場は119.70円台でスタート。米国株式市場ではナスダック・S&P500ともに史上最高値を更新したことで、対円でもドルが買われ120.20円付近まで円安が進んだ。その後、利益確定売りにより119円台まで円高の動きも見られたが、6日に発表された米雇用統計の数値が市場予想を上回ったことで、早期利上げへの期待が高まったことから米国債券が売られ、利回りが上昇。ドルが買われ、一時は121.10円付近まで円安が進んだ。第2週目も長期金利の上昇がドル高を後押しし、10日には、欧州中央銀行(ECB)の量的金融緩和開始に伴うユーロの先安感やギリシャ懸念とも相まって、ドル高が進行。一時は2007年7月以来、約7年8カ月ぶりの122円台を付けた。その後は短期的な達成感から円の買い戻しが入ったことで121円台半ばまで戻し、17-18日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちの小動きが続いた。そしてFOMC後、為替相場は声明文の内容を利上げに対してハト派的と解釈。早期利上げ観測の後退から、大きく膨らんでいたドル買いポジションの調整売りが入り、円は急騰。19日には一時、119.80円付近まで円高が進んだ。その後、一旦は121円付近まで値を戻したあと、119円後半でのこう着状態が続いた。相場が動いたのは、26日。ペルシャ湾岸諸国によるイエメン空爆報道を材料に円が買われ、先月26日以来、1か月ぶりの安値となる118.50円まで円高水準となり、その後は119円台での小動きとなった。月末31日には、外貨建て投信の設定に絡んだ外貨買いのため、ドル高・円安の流れとなり、120円付近で3月の取引を終了した。月内レンジは118.40円~122.00円。

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