2015年9月のマーケット概況

2015年9月のマーケット概況

海外金相場

金相場は1,135ドル付近でスタート。8月の中国人民元切り下げに端を発した世界的な株安の連鎖は、一旦は後退したかに見えたが、1日発表の中国及び米国の製造業指数の悪化を受けて再燃し、リスクオフの再加速により金相場は買いを集め、一時1,148ドル付近まで上昇した。しかし3日、欧州中央銀行(ECB)理事会後のドラギ総裁の記者会見内容から、ECB追加金融緩和の思惑が高まり、ユーロ安ドル高を背景に1,120ドル台半ばまで反落した。4日発表の米雇用統計の結果、同国の雇用情勢が堅調との見方が強まり1,120ドル付近まで小幅に続落した後は、米国が祝日による3連休のため小休止状態になった。米国祝日明けは、中国株式市場の反発を受け、リスクオフの流れが一時的に弱まり、11日には1,100ドル付近まで弱含む局面もあったが、その後1,110ドル付近まで値を戻した。16~17日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果、9月の利上げが見送られると、早期利上げを織り込んで売られていた金相場は買い戻され、1,140ドル付近まで急伸した。その後、一旦は1,125ドル付近まで調整するも、独フォルクスワーゲン社の排ガス不正問題により株式市場が揺れると、再び金相場が買われる展開になった。24日には1,135ドル付近で買い優勢の状況が続く中、8月の米耐久財受注が発表されると、その弱い結果から利上げ観測が後退し、金相場は騰勢を強め、一時は1,155ドル付近まで買い進められた。しかし、同日夕刻にはイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が行われ、その内容から年内利上げ観測が高まると一転して1,140ドル台半ばまで下落した。加えて、28日には年内利上げ観測を後押しするようなダドリーNY連銀総裁の発言があり、1,130ドル付近まで続落した。さらに、29日の9月米消費者信頼感指数、30日の9月米民間部門雇用者数が市場予想を上回る良好な結果であったことから、利上げ観測の高まりを背景に続落し1,115ドル付近で9月の取引を終了した。月内レンジは、1,100-1,155ドル。

海外プラチナ相場

プラチナ相場は、1,010ドル付近でスタート。一旦は1,000ドル付近まで下げるも、1,000ドルがサポートラインとなって反発した。一時1,020ドル付近まで買われる局面もあったが、米国祝日(7日)の3連休を前に急騰後の手仕舞い売りにより990ドル付近まで反落した。米国祝日明けは、中国株式市場の反発による実需の回復期待から買いが入り、1,010ドル付近まで値を戻すも、利益確定売りや金相場に連れ安となり960ドル付近まで下落した。その後も中国の経済指標の弱い結果を受け、実需の回復期待が後退し、一時は950ドル付近まで続落したのち、米連邦公開市場委員会(FOMC)前の様子見ムードの中、960ドルを挟んでの小動きになり、FOMC後は金相場の強い動きに連られて急騰したが、990ドル手前で跳ね返された。そして18日、独フォルクスワーゲン社による米国での排ガス不正問題が発覚。プラチナの最大実需であるディーゼル車触媒用の需要後退懸念から売られ、940ドル付近まで下落。24日にはこの問題が欧州にも広がると、さらに930ドル台半ばまで下押しし、金相場との価格差は200ドルを超えた。その後、一旦は押し目買いなどで960ドル付近まで反発したが続かず、940ドル台で小動きになった。28日は、8月の中国工業部門利益が2011年の調査開始以来最大の落ち込みとなったことに加え、スイス資源大手グレンコア社の株価暴落が実需悪化、価格低迷及び資源国の景気減速懸念を増大させ、下落が止まらない状況となり、ついに900ドルを割り込んだ。その後反騰し、一時925ドル付近まで回復するも続かず、910ドル付近で9月の取引を終了した。月内レンジは900-1,020ドル。

海外銀相場

相場は14.60ドル付近でスタート。第1週は14.60~14.70ドル台のレンジ内で推移し、米国祝日による3連休明けの8日、中国株式市場の反発を背景に実需の回復期待が高まり、一時は14.90ドル付近まで上昇するも続かず、再び14.60~14.70ドル台のレンジで推移した。その後、米連邦公開市場委員会(FOMC)前の様子見ムードの中、大きな値動きはなく14ドル前半で推移した。FOMC後は、利上げ観測後退による金相場の急騰に連れ高となり、一時15.40ドル付近まで続伸した後、15.20ドルを挟んで推移した。その後は利益確定の売りによって14.70ドル台まで下落したのち、15.10ドル台まで値を戻した。しかし、28日には中国の経済指標の弱さやスイス資源大手グレンコア社の株価暴落を受け、原材料需要後退や新興国の景気減速懸念から産業用メタル全般が大きく下落する中、銀相場も売られ14.60ドル付近まで下落した。この水準で小動きを続けたまま、14.50ドル台で9月の取引を終えた。月内レンジは、14.30-15.40ドル。

為替相場

ドル円相場は121.30円付近でスタート。1日に発表された中国のPMI(製造業購買担当者景気指数)の悪化により、世界経済の減速懸念が高まり、リスクオフの流れからドル売り円買いの展開になった。加えて、3日の欧州中央銀行(ECB)理事会後は、ECBによる追加量的緩和の思惑によるユーロ売りを背景として円が買われ、119円割れの水準まで円高が進行し、一時118.50円付近まで円高となった。しかし、8日には中国の株価が大きく上昇するにつれて、ドル円相場は120円台に値を戻す。10日には日銀追加緩和期待から、一時121.30円付近までの円安局面もあったが、その後は120円台後半で小動きとなった。15日、日銀による追加緩和が見送られたことから119.40円台まで円高が進行したが、米経済指標発表後には120円台半ばまで円安となった。そして、16-17日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果、9月利上げが見送りになると、早期利上げを織り込んで買われていたドルは売られ119.10円台まで円高となり、日本の連休中には120円台で推移するも、連休明けの24日には再び119.30円付近まで円高が進行した。25日にはイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言と米第2四半期GDP確定値の予想外の上方修正を受け、ドルが対主要通貨で全般的に小幅高となり、ドル円相場も一旦は121.20円付近まで円安となるが、徐々に円高に戻す展開になった。その後も、世界的な株安やコモディティ安の中で為替相場もリスク回避的な円買いが続いた。加えて、29日の日経平均は大きく下落し、約8か月半ぶりに17,000円の節目を割ると、さらに円高が進行。一時119円台前半まで下げたが、米国の9月の消費者信頼感指数が発表されると、その良好な結果を受けドルが買われ、120円台前半まで戻された。その後は119円台後半に水準を戻してもみ合う展開となり、120円付近で9月の取引を終えた。月内レンジは、118.50-121.30円。

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