史上最高値

ここでいう「史上」とは、有史以来を意味しているわけではありません。金が国際市場を形成して自由に取引されるようになって以降、我が国でいえば金取引が完全に自由化された1978年4月以降を指しています。
ドル建て国際金価格は、2008年1月に更新されるまでの27年間は1980年1月に付けた1オンス850ドルが最高値でした。この時高値を付けた要因は、主にふたつ。ひとつは、前年1979年のイラン革命を契機に第二次オイルショックが起き、それが全世界に波及して超インフレが到来したこと。もうひとつは、ほぼ同じ時期に旧ソ連がアフガンに侵攻し、東西冷戦時代当時の超大国であった米国と旧ソ連の政治的緊張が急激に高まったことです。つまり「インフレ」と「有事」という、ふたつの流れが相乗効果を生み、金価格は急騰につぐ急騰で最終的にバブル化し、その段階で付けたのがこの27年間破られることのなかった史上最高値だったのです。

さて現在の最高値は2011年9月に付けた1896.50ドル(ロンドンAM Fixing)。同月、ドルが信用懸念、景況感の悪化などにより下落し、ドル安を背景に金への資金流入が進みました。また、一部新興国などが、国際通貨基金(IMF)から金塊をさらに購入するのではないかとの観測もサポート要因となったようです。

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