上海金市場

2002年に上海に創設された中国初の金取引所。これまで中国では、金の取引は中国人民銀行によって厳しく統制され、中国人民が投資目的で金を保有することは禁じられていました。しかし、2001年に世界貿易機構(WTO)へ加盟したことを受けて、金自由化プログラムが始動。金取引所の開設はその第一歩です。ただ金の完全自由化には、人民元建て金価格が国際金価格と連動することが不可欠であり、人民元の対外交換性の完全自由化が大前提となります。そのため中国における金の完全自由化は、数年間かけて段階的に実施される予定です。しかし、不完全ながらもすでに個人投資家が金の現物を購入できるようになりましたし、政府を挙げて金市場の育成に力を入れているところを見ると開かれた市場となるのも時間の問題でしょう。

中国の金の完全自由化が達成されると、金需要は飛躍的に増加する可能性があります。その理由は二つ。第一の理由は、中国は金選好の強い国であると考えられていること。第二の理由は、90年代にインドが金の自由化を段階的に実施した際、金需要は数年間で200トンから800トンへと急増した前例があることです。800トンと言えば世界の総需要の2割にあたりますから、市場に与えるインパクトは大きいといえます。