豊島逸夫の手帖

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ツイッタ―始めました。

2010年3月15日

全く予備知識もないけれど、今朝、ふと思いついて、ツイッタ―のアカウントをオープンしました。
http://twitter.jp/jefftoshima

別にこれといった目的もなく、気まぐれですが、とりあえず試してみようと思います。執筆時点では、まだ、なにも呟いていませんけどね。なお、Jeffというのは筆者の欧米市場でのトレーダー名です。

さて、今朝は、本欄2009年11月25日付け原稿「インド、中国、米国 三国の思惑」の続編。印中米の三角関係にロシアも絡んでいるという話。

先週、プーチンがインドを訪問したことに、中国と米国は内心穏やかならぬものがあるようだ。もともと、冷戦時代には、インドは旧ソ連寄りであった。旧ソ連は、中国の膨張する覇権に警戒心を抱き、牽制も意味もあってインドに接近した。インドには、旧ソ連製武器が魅力であった。

しかし、冷戦の終焉とともに露印の愛情関係は冷めていた。ところが、一度別れた愛人が、別の男性との交際を深めると、やきもち焼くものらしい。11月25日本欄に書いたように米国がインドにしきりに秋波を送るようになったことで、ロシアが動いたのだ。印中米の三角関係ばかりが取り沙汰されて、寂しく孤立感を感じたのかもしれない。

先週インド訪問したプーチンが持参したお土産は、15品、総額1兆円近く。新たなビジネスは、武器、情報産業、医療関連など多岐に亘る。さらに、インドの国営エネルギー関連公社ONGc(Oil and Natural Gas Corporation)とロシアのガスプロム、ロズネフチが戦略的互恵関係強化を協議。とくにサハリン地区での資源開発が協議されている。インドは原油輸入の7割を中東に依存するため、エネルギー供給源を多様化する必要性があるのだ。

さて、プーチンを迎えるインド側の状況はといえば、留学などの文化交流はもはやロシアではなく欧米が主流になっている。とはいうものの、インドもしたたかで、米国への依存度が高まるのを警戒してロシアとの関係強化で、あてつけるもくろみも見え隠れする。

インド、中国、米国にロシアも加わり4カ国の恋のさや当ては今後も続きそう。

話題は変わって、なんともあきれ果てた話がギリシアの年金。例えば美容師は、ヘアダイ、アンモニアなど化学物質などに接触が多いということで健康に有害な職業扱い。そこで50歳でリタイアして年金を即満額貰えるという。女性で50歳、男性で55歳だと。

このような「健康有害業種」として580もの職業が認定されている。笑ってしまったのは、その中に含まれる業種の例。マイクロフォンからのバクテリア汚染の可能性高しということでアナウンサーやニュースキャスター。吹奏楽奏者は、呼吸器系器官を酷使するということで認定。

当然、世論の批判もあるらしいが、既得権を守るために論陣が張られる。13年前に60歳でリタイアして以来、年額400万円相当を受け取ってきた元政府役人氏は、「銀行が引き起こした経済危機に、我々年金生活者が犠牲になることは到底承服出来ず」と徹底抗戦の構え。反論の本まで執筆発行したとのこと。

年金と言えば、この問題が世界的に世代間対立を生む傾向が顕著になってきたね。日本でもそうだが、年金の恩恵を享受できる団塊の世代より上の人たちと、どうみても支払いだけで恩恵は期待できない若い世代との間の葛藤が激化しそう。

英国では「ベビーブーマーは恩恵を独り占めしないで、若年層に還元しろ」という論調の本がベストセラーになっているとのこと。The babyboomers stole the world. They should give it back.かなり過激な感じになっている。

たしかにね、日本でも新幹線でグリーン車にぞろぞろ乗り込むのはフルムーン団体旅行組。一方、満席の自由席車両で汗ふきふきパソコン叩いているのは現役の若者ビジネスマンたち。この光景見るたびに、この国は滅びると思うよ。

2010年