豊島逸夫の手帖

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アリ組とキリギリス組の対話 G20

2010年6月28日

一昨日の日経プラスワンセミナーで、世界経済のアリ組(中国、日本、ドイツ)、キリギリス組(米国、PIGS)の話をしたのだが、今回のG20は、正に、その両者の対話の場となった。

最初から、折り合えるはずもない会議で、両方の言い分を主張するだけ。ジャパンは相変わらず、benign neglect=丁重な無視。 (なお、アーカイブで、2008年12月12日付け「アリとキリギリスの共存経済」参照

先週金曜日のNY市場は、いよいよ議会で最終段階を迎えた金融規制法案。この件についてはタイミング良く日経マネー本誌連載コラム(P20-21)に今回買いているので参考にしてほしい。(雑誌の原稿は、校了から発売まで2週間くらいあるので、場合によっては気の抜けたビールみたいな成り行きになることもある。今回は、ぴたりタイミングが当った例だけど。)

結局、銀行の一番おいしい部分のデリバティブに対する規制は、かなり手心を加えられた。投機的な部分は分離するが、ヘッジの部分は残すという感じ。商品関連では、エネルギー穀物関連は分離。金銀は通貨ヘッジということで、現行どおり残す。ということになりそう。ピュアなコモディティーと、二面性を持つ金と、はっきり弁別された。ま、金は、あまり役に立たないけど、それゆえ金価格が急騰して困る人も少ないということだね。

全く別件だけど、良き後輩のブルースこと池水雄一さんが昨日サロマ湖100キロマラソンを完走しました!ツイッタ―で見たメダル持った写真の笑顔がホントに素敵だったよ。おめでと!ツイッタ―で筆者に「性別も年齢も社会的地位も関係なく素の勝負だったので達成感ある」と呟いてきたけど、同感だね。

さーて、今週も仕事だ。ついに、北京日帰り出張が実現しそうな様相。羽田経由だと可能だから困ったもんだ...。

2010年