豊島逸夫の手帖

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目が離せない中印関係

2010年10月25日

日曜日の日経朝刊国際面に「インド 中国重視鮮明に」との記事が出ていた。筆者も、先週発売の日経マネー最新号の連載コラムに「尖閣だけではない中国の領土問題」と題して 中印関係について詳述した。

「中印の愛情のもつれを巧みに利用してアジアの微妙なバランス・オブ・パワー維持を図っている米国。インド包囲網を敷く中国に対して米国は中国包囲網を築いてきた。米国から見れば中国がアジアに君臨し、かかあ殿下として振舞われても困る。そこで中国の隣人インドに近づく。インド首相も心得たもので、当て馬役をそつなく演じている。」

さわりの部分だけれど、あとは誌面の連載コラム「金を通して世界を語る」を読んでください。巻末アンケート葉書で感想も是非。ちなみに先日の日経マネーナイトのレポートもあり。
http://special.nikkeibp.co.jp/ts/article/a0a0/106890/mokuji.pdf

なお、このコラムも次回から衣替え。「金を通して」を取って、純粋な国際経済専門のコラムになります。まぁ、これまでの内容も金に関する記述が少なかったですから。

雑誌と言えば、今週号の週刊エコノミストには「金3000ドル」という特集。筆者も「プロの手口公開します」という原稿を書いているけど、3000ドルは他の方のコメントゆえ、誤解なきよう(笑)。
http://mainichi.jp/enta/book/economist/ (現在公開されていません)

中国に関しては、反日デモで、筆者の次回の中国出張も延期に。前回行ったとき、ヤバいなと思ったことは、話したスタッフの全員が「中国の領土に日本の軍艦が侵入してきて、中国の漁船に体当たりして、引き揚げていった」と信じて微塵も疑っていなかったこと。話して理解を得られるような状況ではなかった。言論統制というのは怖いものですね。

さて、金の話もしなくちゃ(笑)。調整局面。といっても、非常に高い水準ではあるが。来週にかけて雇用統計、中間選挙、FOMCとA級材料が目白押しである。2010年マーケットの第三コーナー通過中。年末まで、あと2か月。でも、今のマーケットの2か月は長い。まだ大きな変動が2回はありそう。

2010年