豊島逸夫の手帖

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Xデイは4月27日?

2011年4月1日

昨日紹介したセントルイス連銀ブラード総裁の出口戦略発言に続き、昨晩の欧米では、ミネアポリス連銀総裁(Kocherlakota氏 発音できず)が、今年年末までにFRBが政策金利を0.75%へ利上げとのコメントをWSJ紙(ウオールストリートジャーナル)が報じて注目された。

さらに、リッチモンド連銀総裁ラッカー氏がQE2縮小発言。「まだ個人的に意見を決めたわけではないが、昨年12月以来のマクロ経済データを見る限り、(QE2=量的金融緩和第二弾の縮小は)考慮に値する」。

そんなわけで、今やマーケットの最大の関心事は、これら各連銀総裁の出口戦略容認発言に対し、ヘリコプターベンが、引き続きドル札をばら撒き続けるのか否かということ。LibyaもFukushimaも鳥の目で見れば歴史的な出来事であるが、マーケットの材料として割り切ってみると持続性に欠ける(陳腐化しやすい)。しかし、ドル金利が上がるか否かは米国経済の根幹に関わることで、その影響も長く尾を引くは必定。

そこで虫の目で見れば今夜の雇用統計が米国経済↓↑、どちらを示唆する結果になるか一段と注目されるわけだ。良ければバーナンキはさらに追い込まれる。

そして魚の目で見ると、にわかに注目され始めたことが4月27日。過日FRBは新たに四半期ごとの記者会見を開催することを発表。その第一回目が4月27日なのだ。そこで記者質問に対し、バーナンキが、ぽろりと(意識的に)出口戦略の出の字にでも言及すれば、マーケットは、すわ利上げかと株も商品も売りに走るだろう。もし、仮にそのようなシナリオとなれば、それこそ筆者にとっては絶好の買いの機会と待ちかまえている。

まだまだステロイド大量投入で症状改善に過ぎない米国経済の実態を考えれば、仮に利上げといったところで、1%を超えるような幅で上げられるはずもない。そもそも利上げは出来ないと筆者はみている。いわんや実質金利(名目金利ー物価変動率)に至っては、上昇余地がさらに限定的である。

さて4月9日開催の震災復興セミナーの件。

1.応募がすでに定員に達しました。メール、FAXに書かれた皆さんの熱いメッセージを全て読みました。強く賛同してくれてありがとうございます。当選者には受講票がメール、FAXされます。

2.神田近辺の場所ですが、東洋経済新報社がブログを見て、チャリティーであれば、ということで、日本橋本石町の本社ビル内ホール(150名収容)を無償で使わせてくれるとのことになりました。アクセスは以下の通りです。
http://www.toyokeizai.net/corp/map/

3.当選に洩れた方も多く、業界関係者の参加希望も強いので、翌4月10日にアンコールセミナーを神田近辺の貸しホールを選んで開催することにしました。これから応募を受付ける方々と業界関係者は、10日午後1:30開催のほうになります。亀井幸一郎、池水雄一両氏とも10日もOKとのことです。規模は150-200名程度です。こちらも当然全員がボランティア精神の手作りセルフサービス形式です。応募は前回と同様、メールまたはFAXで。
メール ga@gas.att.ne.jp (受け付けは終了しております)
FAX 03-3423-3803

4.実はスタッフの間で議論が分かれたことが、参加費(=全額寄付金)の額。1000円刻みで筆者は3000円程度を期待と書きました。それを高いという人もいれば安いという人も。でもね、筆者はこう思うのですよ。額じゃない気持ちだって。応募メール、FAXのどれを読んでも、その「気持ち」が熱く感じられます。それでいいじゃないですか。ツイッターフォロアーは10-20代の若者が圧倒的ですが、ブログ読者はシニア層が多い。所得水準が異なるのは当たり前でしょう。

5.急遽、連日チャリティーセミナーとしたので、当日は現地で若干混乱するかもしれません。でも、それも手造りならではのこと。参加者間の譲り合い協力精神で行きましょうね。

6.そして他地域からも是非開催のコール相次ぎ。まず復興支援セミナーin関西。4月16日午後1:30から京都で開催決定です。来週早々に詳細発表します。続いて博多、名古屋も会場物色中です。東京から場所探して決めて、後は当日、読者ボランティア中心の運営になります。こちらは参加人数が全く読めず(~_~;)

7.いろいろ質問が来てます。本のサインも喜んでしますし、セミナー前後には控え室で待つのではなく(事前打ち合わせもありませんから)、会場ウロウロしてますから(笑)、気楽に直接お話ししましょ!


福島の友人が自家用車で運転してくれるというので、浜通り地域の原発周辺地域の実態を今月中に見に行くことにしました。やはり現場に行ってみないとね。勝手知った土地がどう変貌したのか、否か、この目で確認したい気持ち。

昨晩は都知事の自粛要請に逆らって(笑)、久し振りに夜遊びして日本経済に貢献。レストランには多くの客が。最終電車は歓送迎会っぽい連中でラッシュ並みの混雑。

でも米国経済同様、一見改善傾向なれど、米国住宅市場もFukshimaも危機的状況は全く変わっていない、否、悪化していると認識しています。

2011年