豊島逸夫の手帖

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鉱山会社ヘッジの統計

2013年8月8日

金価格の先安観が強まり、鉱山会社のヘッジ売りがぼちぼち散見されるようになりましたので、1989年から2012年までの年間鉱山会社ヘッジの統計を記しておきます。

1459.gif黒グラフが鉱山会社の売り越し、赤グラフが純買戻し。
金価格が長期低迷した1990年代は一貫して売り越し。
2000年代に入り、価格が上昇傾向になると買戻しが増えていることが分かるでしょう。
しかし、この2年ほどは、鉱山会社の先物売り残高も殆ど残っていない状態になったので、大きな数字も出ていません。そして、今年に入り、金価格暴落がキッカケとなり、(まだ統計数字に出ていませんが)個別の鉱山会社発表と言うカタチで、いくつかの鉱山会社がヘッジ売りを再開したとの報道が流れるようになったわけです。まだ、規模は小さいですが、鉱山業界も横並び意識が強いので、今後、大手の金鉱山がヘッジを再開すると、他社も追随という局面が生じるかもしれません。
ただ、相場自体が底値圏にあるので、1990年代のような大量のヘッジ売りが毎年続くような状況にはならないでしょうね。
短期的に相場の頭を打つ材料になるかも、という感じです。

2013年