豊島逸夫の手帖

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インドからゴールド・レポート

2013年11月1日

ニューデリーに着きました。
今週末が祭礼や結婚式のピーク。
さまざまな祝い事で交通渋滞悪化必至です。
空港の税関に、いきなり「declare all gold」所持のゴールドは全て申告せよ、との大きな手書きの貼り紙が。撮影禁止で映せませんでしたが、金輸入規制に当局が神経質になっていることを感じました。
でも、インドの国境線、海岸線は途方もなく長い。密輸摘発も難しい。結局、ドバイやシンガポール経由で現物の金は入ってきます。
現状は、表の市場(ここはプレミアムがついている)と裏のブラックマーケットのパラレル(平行)市場になっています。
そもそも90年代にインドがいち早く金解禁に踏み切ったのも、「密輸退治」が目的でした。
ただ、業者が輸入する金の20%は再輸出せよ、との規制は宝飾品市場で効いてますね。
それでも、インド人の文化的金選好度の高さは変わりません。
特に、今週末のような祭礼のピークに金購入は集中します。
ただ、インド人の貧困層から中間層に移行しつつある人たちにとって、まず、欲しいのは、カラーTV,洗濯機、冷蔵庫という「三種の神器」。
金は縁起物として重要ですが、メッキもので間に合わせるような傾向も見られます。
総じて、インドの金需要は、農村部中心の縁起物需要から、投資目的の買いにシフトしていますね。両方がコアとなっているともいえるかな。

さて、日本の三連休の間が、こちらはお祝い事の最盛期なので、現地の金需要の実態をじっくり見てきます。ブログは三連休で事務局もクローズ。ツイッタ―@jefftoshimaで現地写真なども伝えます。
さいわい、気温は20-27度くらいでおさまっています。4-6月には40度越しますからね。
北京と違ってスモッグがないのが救いかな。スモッグが出るほど製造業とか自動車の数が少ないともいえる。
こちらに来ると100円の重みも感じますね。100円ショップなんて贅沢品。農村部ならシャンプーを小分けして数円とか、都市部でも数十円の世界でしょう。
金より銀にポテンシャルを感じたりしてます。
ここで、お迎えがきたので、今日はここまで。

2013年