豊島逸夫の手帖

Page1822 株2万円はバブルか、ヘッジファンド対長期マネー対決の構図は金と変わらず

2015年4月13日

ミクロの企業業績のバリュエーションではバブルとは言い難いが、マクロで世界的マネーの流れを見ると、バブルの様相も否定できない。

5月に、バブル的なヘッジファンドの売りと、非バブルともいえる年金など長期マネーの買いが対決の構図となる可能性がある。

週末のNYヘッジファンドたちとの会話で感じたことだ。

なにせ、今年のヘッジファンドには余裕がある。

欧州中央銀行(ECB)量的緩和を囃した欧州株買い、欧州国債買い、ユーロ売り、そして原油売りで連勝。

昨年の今頃は、テーパリングの年のドル金利は上昇と見込んだ米国債売りが逆目に出て、挽回に必死であったことと対照的だ。

この連勝の余勢をかって、日本株やインド株に運用対象を拡大しつつある。

彼らがモメンタム(勢い)をつけると、大胆な攻めに拍車がかかる。

ユーロを対ドルでパリティーが視野に入るまで売り込んだ。

スイス国債は遂に新発債でマイナス利回りになり、次はドイツ10年債利回りまでマイナスに転じることが予想されるほどだ。

ドイツ株も連日の高値更新。

世界的金融緩和が生む過剰流動性バブルの象徴ともいえるヘッジファンドのインパクトは、市場の景色を変えている。

日本株に入っているのは、まだ、そのほんの一部。

買い余力を十分に残す。

1~3月は欧州、4~6月は日本。そんな彼らの視線を感じる。

但し、5~6月にかけては、ポジションを手仕舞う意図が透ける。

6月FOMCでの利上げサプライズ、そして、ギリシャ救済延長期限も6月に切れるので、ギリシャ・ユーロ離脱の可能性が無視できないからだ。

レバレッジをかけるヘッジファンドの短期的影響力に対して、年金などの長期マネーがどこまで下げを食い止められるか。先物売り対現物買いの構図になると、短期では前者のインパクトが強く出がちだ。

バブル的な買いは新雪のドカ雪に似て表層雪崩をおこしがちである。いっぽう、非バブルの長期マネーは根雪に例えられよう。

この新雪と根雪の境目こそ、バブルか否かの分かれ目。日経平均で瞬間的に1万8千円程度か。

ヘッジファンドが語る下値の目途の最大公約数的水準だ。

年後半に関しては、再度、日本株を買い攻勢で揺さぶる可能性がある。その時の、彼らの上値の目途は2万2千円程度と、日本の市場関係者とさほど変わらない。

なお、読みにくいのは、外為市場だ。

昨年は圧倒的に円売り攻勢であったが、今年は、円買いから入る相場観も聞かれる。日本のゴールデンウィーク期間中は、彼らが相場を動かしやすい。いまは膠着気味だが、117円から123円程度のレンジで、ボラティリティーが一気に高まる可能性がある。

ユーロ安・原油安で大儲けしたファンドの短期売買により、日本人投資家のリスク耐性が試されそうだ。

金市場もヘッジファンドと長期マネー対決の構図は同じだ。

ヘッジファンドが1100ドル半ばまで先物で売り込むと新興国の長期マネーが現物を買う。

先週末は金が買い戻され1200ドル台に戻った。

1200ドルをはさみ仕手筋の空中戦だね。

さて、今日発売の週刊エコノミスト誌の、リード記事「利上げ・中国経済、先行き見極めるプロの視点」に私の見解が紹介されてます。ここで、全文読めるよ。↓

http://www.weekly-economist.com/

今日の写真は、早春のサラダ仕立て、筍、稚鮎、桜えびなど。

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デザートは徳島産金柑と高知産ショウガの泡仕立てショコラ。

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筍モードが続いてます。桜えびは、これも好物のお好み焼きでもゆけるね。

土曜の日経夕刊に出てたけど、各地のスキー場が、今年は積雪タップリで5月末まで営業延長が増えてるって。

そして、昨日は、山手線ストップに、真っ先に巻き込まれました。

例によってスキーに行くため、朝6時過ぎに、東京駅上越新幹線に向かったのだけど、途中で、ストップ。「回復の目途たたず」とのアナウンスであきらめ帰宅。春スキーは朝8時~9時半くらいが滑り時。10時すぎると、ベチャベチャ雪になってしまうから。だから、予定の列車に間に合わぬと分かった瞬間に、今日は諦めと決断した。

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