豊島逸夫の手帖

Page1920 深夜のNYを揺らせた日本株異変

2015年9月10日


以下は昨日午後遅くに書いた原稿です。


日経平均が7%以上急騰したとのニュースは通信社などを通じて世界に流れた。新興国株ならいざ知らず、日本の株式市場のような先進国で流動性も大きな市場での一日7%以上の価格変動は、そうざらにある話ではない。米国年金もヘッジファンドも興味津々だ。昼前から問い合わせがひっきりなしである。

特に、来週FOMCで利上げが議論されるというビッグイベントを控えた前の週だけに、新たな買いポジションを、このタイミングで持つということは考えにくい。

結局、ショート・カバー・ラリー(空売りの買戻し)なので、これまで積み上がった日本株売りポジションが想定以上に膨張していたと、理解されている。

単なる需給とか、特段のマクロ経済の変化ではこれほどの短期変動は説明できない。アルゴリズム売買が市場を席巻していることにより生じた現象であることは間違いない。


日本株売りに傾いていた投機マネーに対しては、今日の上げが、今後の空売りへの抑止力として効いてきそうだ。

株・外為・債券・商品、どの市場でも共通していえることだが、このようなショート・カバー・ラリーが生じたあと、最大の注目ポイントは、上がったところから新規買いが入るか否か。

いずれにせよ、理由のいかんを問わず、これほどのマグニチュードで相場が上方に向け揺れると、価格レンジの水準が切り上がったことは確かだろう。


日経平均が1万8000円を大きく割り込んでも、長続きはしない、という相場観が共有されつつある。いわゆる下値安心感が醸成された、という意味で、特に長期マネーには、重要な事例となったことは間違いない。

ただし、短期投機マネーは、日経平均のボラティリティー(価格変動)の高さを絶好のチャンスと捉えているので、来週のFOMC次第で、今日に匹敵する変動幅が上にも下にも生じる可能性を残した。


そして、今日は、前引け時点で、日経平均535円安。

いやはや、価格乱高下が激しすぎる。兜町がカジノに化した感

あり。7%の価格変動といえば、金プラチナだとグラム300円以上でしょ。そんな株をNISAで初心者に買えといっても、怖さですくんでしまうだろね。優待が魅力といっても、株価そのものが、これだけ変動すると、虚しい。


貴金属も値動きは激しいけど、株の乱高下のほうが明らかに派手だね。


利上げについては、新興国の首脳たちが、「サッサと利上げしてくれ。」と言いだしてる。要は、いつ、利上げするか分からないという不安感で市場が乱高下するという考え。痛い注射で副作用も多少ありそうだけど、どうせ打たねばならない注射なら、早いとこやってくれ、というわけだ。


いっぽう、IMFとか世銀は、いやいや、この注射打つと、かなりヤバそうな副作用(新興国からのマネー流出加速)が懸念されるから、来年まで注射は待った方がいい、と主張。

FRBをとりまく外野席では、さまざまな議論が噴出している。


ここんとこ、相場激動に追われ、まともに旨いもの食べる時間もなく、従って、このコラムで最も見られている(笑)食い物の写真はありませぬ!

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