豊島逸夫の手帖

Page2296 英国テレサ・メイ首相のビックリ決断

2017年4月19日

いや、驚きました。英国でも誰もが考えてもいなかったこと。勿論、市場にはビッグ・サプライズ。
下院解散総選挙をあっさり心に決めて、緊急記者会見で発表してしまうのだから。なんでも、イースター休暇中にウェールズで散歩しながら決めたのだそうな。日本では考えられないよね。日本で解散総選挙といったら党内根回しとか大変じゃない。そういう意味では、さすがメイ首相。潔くてかっこいい(笑)。


勿論勝算あってのこと。保守党支持率44%。まず、地滑り的勝利が見込まれる。とはいえ、何が起きるか分からないのも選挙の常。
メイ首相の腹づもりは、これからEUとタフな離婚条件交渉をせねばならない。何か決めるたびに、残留派からあれやこれや言われていたのではやってられない。ここでビシッと「民意」を問うて交渉に臨む。これなら反対派もぐうの音もでまい。


とはいえ、これが刺激になって野党労働党がまとまり、まともな党首が反対勢力として足場を築くシナリオだって有り得ること。

まだロンドンを中心にEU残留は無理にしても、なんとか単一市場へのアクセス、つまりこれまでどおりEUと自由貿易は続けたいとの思いを強く抱く有権者は多い。EUへの市場アクセスも移民も全て拒むハード・ブレクジットは避けたいところだろう。当然EUはそんないいとこどりはさせない強い姿勢だ。見せしめ的にもEUから離脱すると、こんなひどいことになると懲らしめたい。
さて、メイ首相のこの賭け。うまくいくかな。


彼女のシナリオ通りになれば、不安・不透明を嫌う市場は安堵してリスクオンになろう。これは金には売り材料となる。
逆に国内が離脱条件でもめると、リスクオフになり金には買い材料となろう。
6月に新たな材料が勃発した。


なお、明日20日木曜日BSジャパン「日経プラス10」に生出演して、北朝鮮とか英国・フランス・米利上げなど、市場変動要因総点検。
10時半くらいからスタジオ生出演。
その後、11時からのワールドビジネスサテライトにはビデオ収録で出演。こちらは有事の金がテーマ。
テレビ出演も重なるときは重なるもんだね。

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