豊島逸夫の手帖

Page2309 「一帯一路」会議開催中に北朝鮮弾道ミサイル発射

2017年5月15日

習近平氏肝いりの「新シルクロード」構想。その会議が大々的に北京で開催される直前に、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した。会議を盛り上げるために習近平氏は精力的に各国関係者と対談・根回しをして、開催中の北京では地下鉄・道路閉鎖、ホテル一般宿泊客排除、会場近くのエリアは封鎖している。そんな中でのミサイル発射で中国は面目丸つぶれである。

この会議には29か国の国家主導部(殆どが中小国家)と80か国(先進国などを含む)からの一般下級閣僚が参加とのことだ。

さて、この一帯一路構想は、アジアと欧州を結ぶ一大経済圏を作り上げるという壮大なプロジェクトだ。44億人、GDP2300兆円の規模である。中国は中央アジア諸国はじめ参加国にインフラ投資資金をばらまき、参加国は中国の経済圏に入る。そんな野心がちらつくから、各国とも慎重だがチャイナマネーを拒むことはしない。実質的ひも付き融資と分かっていて、そのヒモの部分を吟味している。一帯一路の終着は欧州ゆえEUの関心も深い。この点は本欄でも再三取り上げた経緯がある。

日本も参加。
世界経済の成長が長期的に鈍化し保護主義が台頭するなかで、この新シルクロード構想は、そもそも自由貿易拡大のためのプロジェクトとも位置付けられるからだ。アメリカファーストのトランプ政権に対し、中国は自由貿易の旗頭を今や自認している。そこに素直に協調できないが、日本が全く蚊帳の外にいることも戦略的にはリスクがある。

一方、中国にとっては、過剰貯蓄を放置すれば不動産バブルを引き起こすから、これをインフラ投資に向けることは経済的に意義がある。更に、国内に雇用を生み、失業を減らし、社会不安を防ぐためにも過剰生産と分かっていても供給を増やし経済成長を維持せねばならない。その過剰生産のはけ口として一帯一路の大規模インフラ計画は中国経済にとって欠かせないとも言える。ある意味では国営企業の生き残り政策と見えなくもない。

更に、一帯一路構想にはロシアも絡む。

ロシアは「ユーラシア経済連合=EEU」を創設。ベラルーシ、カザフスタン、アルメニア、キルギスが加盟国となっている。

そのような状況下で、新シルクロード構想は中央アジアなど旧ソ連領を通るので、ロシアは中国が同地域で勢力を拡大する機会と見て、警戒論も根強い。一方で、一帯一路とEEUの連携による相乗効果メリットも無視できない。とはいえ、同地域での中露主導権争いがヒートアップするかもしれない。

例えば、一帯一路が目指すユーラシア大陸の広大な輸送鉄道網は、かなりロシア領も通過するので、通過料はキッチリ課すなど、払うものは払えなどの意見が聞こえてくる。ロシア国内の鉄道輸送量の7割は中国だという。例えば、中国北東部からロシア太平洋岸の港経由で中国南部の港へ運ぶルートなどが具体的事例である。

なお「中国パキスタン経済回廊」という最大級の建設計画は、インドが主張する領土の一部を通るとのことで、インドが怒っているとの事例もある。

もろもろ問題をかかえつつ、歴史的プロジェクトが離陸しつつあるのだ。

ちなみに、中国、ロシア、カザフスタンなど有力産金国が含まれるので、金市場も関心を寄せている。

そして、今日の写真はメンバーになっている裏磐梯のボナリ高原ゴルフクラブ。NIKKEIプラス1・ゴルフ場人気ランキングで東日本2位。とにかく磐梯山、安達太良山目前の大自然が雄大。温泉、山菜天ぷら、そしてゴルフで極楽(笑)。

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それから、平戸から友人のお母さんが毎年送ってくれるウニ。これが、たまらん(笑)。熱いご飯にかけて食べると、糖質制限中の身だが、ついおかわりしてしまうよ~~。北海道の生のウニもいいが、この五島列島のウニは格別だよ。

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