豊島逸夫の手帖

Page2363 金価格急騰の背景

2017年8月1日

国際金価格が1270ドル台まで急反騰してきました。

夏休み前の薄商い相場ゆえ、値は飛ばしがちな時期です。

背景にはドル安、というよりユーロ高があります。

欧州経済が復調してきたので、欧州中央銀行(ECB)が9月にも量的緩和を縮小・終了するのではないか、との観測が台頭しているからです。従って、ドラギさんが「いやいや量的緩和は続けます。」と言ったら、投機筋のユーロ買いポジションは一気に巻き戻される可能性があるので要注意です。

ドル安の背景にはトランプ不信も見逃せない材料です。

今日はスカラムッチ新広報部長が、任命10日目であっさりクビになりました。これもクビになったプリーバス首席補佐官と犬猿の仲でしたが、相討ちして両者果てたという感じですね。トランプ大統領の人事ももはや制御不能と見えます。支持率も36%にまで低下。市場はトランプ大統領の経済政策、特に減税・大型インフラ投資を当て込んできましたが、そのトランプ・トレードが相次いで見切られてきました。そこで代わりに「守りの資産」として金が買われているわけです。

そのようなトランプ不信相場になると、FRBの利上げも果たして予定通り出来るかあやしくなっています。これもドル安要因ですね。

ただ、いずれ利上げは不可避なので、現在の投機的ドル安相場もそろそろ頭打ち傾向だと私は見ています。

8月に入ると更に取引量は薄くなりますから、そこを狙うヘッジファンドなど投機筋の揺さぶりには注意しましょう。

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