豊島逸夫の手帖

Page2364 トランプ流「内閣改造」

2017年8月2日

トランプ政権組織は縦割り指揮系統が明瞭ではない。フラットな組織と言える。「私は成功者を好む。」と語っているとおり、各分野で著名な人物からお気に入りを選び抜擢する。その上で「選ばれた人たち」はホワイトハウス内で大統領に直接話しが出来る。「苦しゅうない。近う寄れ。」と言わんばかりだ。同時に政権内で部下を競わせることも好む。曖昧な組織図と側近たちのライバル意識は内紛を醸成する。

民間の企業であれば、個性が強いワンマン社長を「筆頭番頭格」の役員が社内調整役として補佐する。米国政権内ではこれが大統領首席補佐官の本来の任務だ。同時に議会への根回しも同職の重要な役割である。日本の「官房長官」に近いポストだが任務の範囲は広い。

そこでプリーバス前首席補佐官は「殿」のお眼鏡に適う結果を出せなかった。特に医療保険改革法案が議会で頓挫したことが「殿」の逆鱗に触れた。

新たに任命されたケリー首席補佐官は、自らの職務を明確に規定することを条件に就任した。トランプ大統領との面会は全てケリー首席補佐官を通すこととなった。大統領の親族であるイヴァンカさんと娘婿で大統領の信頼も特に厚いクシュナー上級顧問も例外扱いされない。更に首席補佐官の権威を誇示するがごとく、プリーバス前首席補佐官と犬猿の仲であったスカラムッチ新広報部長の更迭を進言して受理された。

トランプ人事混迷は同氏の任期中は続きそうだ。市場も振り回される。

なお、ティラーソン国務長官が北朝鮮に以下のように語りかけている。

「我々はレジームチェンジ(体制変革)を求めない。レジーム崩壊も求めない。半島統一加速も求めない。38度線より北に我が軍を派遣する口実も求めない。」

「我々はあなたがたの敵ではない。しかし、あなたがたは我々に容認しがたい脅威を突き付けている。我々としては対抗せねばならない。いつの時点かに了見して交渉の座に座り、対話することを望む。」

最後に今日の写真は出張先で遭遇したリスちゃん。木の枝で松の実か何かを猛スピードで食べまくっていた。せっせと生きる姿が可愛い(笑)。

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