豊島逸夫の手帖

Page2460 心配なトランプ流「恫喝」外交

2017年12月25日

トランプ政権は、エルサレムをイスラエルの首都と認定することでパンドラの箱を開けてしまいました。そもそもエルサレムがキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の聖地であるということだけでも、この宗教的問題が大変な意味を持つことが分かると思います。なぜ三つの異なる宗教が、こともあろうにひとつの街を聖地とするに至ったか。これは実に複雑な事情がからみ、さすがに私も「やさしく説明せよ。」と言われても出来ません~。ただ、そこにトランプ政権がここはユダヤ教の聖地だと宣言したわけですから。それに対する反発は想像を絶します。

国連でも米国に対する非難を決議しましたが、拘束力もなく無力です。

特に気になるのは、トランプ大統領がイスラエルのエルサレム遷都に反対する国には金銭的援助を打ち切ると恫喝していること。世界中の国々が圧倒的多数で反対しているのに、頑として抵抗の姿勢を強めています。通商問題についても、安全保障問題とからめて交渉する態度が目立ちます。

トランプ大統領がここまで対外的に強腰に出るのは、国内でユダヤ人が強固な支持基盤だから。娘婿のクシュナー氏もユダヤ人で、イヴァンカさんもユダヤ教に改宗しています。世界の国々が何と言おうと、自分を支持してくれている人たちの共感を得ることを優先するわけですね。支持率低迷に追い込まれた大統領のあがきとでも言いましょうか。

2018年は、米国が世界を相手に強硬姿勢を強める年。

金が買われる背景として無視できないと思います。

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