豊島逸夫の手帖

Page2646 中間選挙円高にざわめく市場

2018年10月10日

米中間選挙もカウントダウンに入り、市場はソワソワ落ち着かない。

「選挙は何が起こるか分からない」とは言え、それゆえ単に傍観ではプロとしての存在が問われかねない。

彼らの選挙予測としては7割方が上院共和党、下院民主党勝利によるネジレ議会を見込む。

その場合「トランプ相場で育ってきた」NY株式市場も短期的には調整局面不可避との見方が目立つ。

民主党支持のヘッジファンドが本音では「共和党が勝ってトランプ相場の勢い(モメンタム)が失われないことを望む。」とコメントしているのが笑える。

中期的には誰が大統領になっても米国経済のファンダメンタルズが強いので、株価も調整後は反発との意見が多数派。

日本に関しては「円高」予想が印象的。

まず下院民主党勝利となれば、米国金利上昇に歯止めがかかる。ドル買いポジションが巻き戻される。更に短期的なマーケット波乱でリスクオフの円買いも生じる。今回の中国・イタリア発リスクオフで、強いドル高基調の中でも円だけが買われたことが注目されているのだ。

なお昨晩はトランプ大統領が再びFRB利上げを批判した。

「FRBはやるべきことをやっている。しかし私は気に入らない。これだけは言っておく。インフレは抑制されている。利上げをそれほど急ぐ必要はない。経済指標は記録的に良い数字なので水を差したくない。我々は金融を正常化させているが借金も返済せねばならない。」

「この件についてパウエルFRB議長と話していない。私は関与しない。」

この最後のコメントは新たな発言として注目される。言いたいことは言うが、FRBの政治的独立性は尊重すると解釈されるからだ。

但し中間選挙前に株価が急落するような局面があると、トランプ氏のFRB口撃がエスカレートする可能性はあろう。


金価格については、中間選挙民主党勝利になればマーケットが混乱するので反発余地あり。利上げも暫時棚上げになるかもしれない。

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