2015年10月のマーケット概況

2015年10月のマーケット概況

海外金相場

金相場は1,115ドル付近でスタート。米国の利上げに関する思惑から投機筋の売りが強くなり、一時1,105ドル付近まで下落したが、2日に発表された米国の非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を大きく下回る結果となったため、米国の早期利上げ観測が後退し、金相場は1,140ドル付近まで大幅反発した。6日には、8月の米国貿易収支が大幅に悪化したとの発表を受け、米ドルが他の主要通貨に対して下落したことから、株価が下がる一方で金相場は上昇。8日には高値圏での利益確定の売りも出たが、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が発表されると、市場はこれを利上げに慎重な(ハト派)姿勢と捉え、利上げ後ずれとの観測が広まり、ドルがユーロに対し軟調に推移したこと、原油高などから金相場は1,160ドル付近まで急伸した。第2週、米国連銀の複数のメンバーによる利上げに関するコメントの内容が統一性に欠けるとの見方から、先行きに対する懸念が深まったこと、加えて中国経済の減速懸念などが背景となり、米国の年内利上げの後退観測が再び広がり、金相場は約1カ月振りの高値圏に浮上したものの、利益確定の売りが加わり一時の上げが削られる展開となった。15日には、前週から続く上げ基調の中、米消費者物価指数と新規失業保険申請件数が、市場予想を上回る良好な結果だったため、金相場は一時10ドル以上値を下げる場面もあったが、同じく米ニューヨーク連銀製造業景気指数、同フィラデルフィア連銀製造業景気指数は予想を下回ったことから、安全資産として見直された金相場は持ち直し、結局、1,190ドル付近まで値を上げた。週末16日には、9月の米鉱工業生産の結果がほぼ予想と同レベルであったものの、前回8月の数値が上方修正されたことなどから、金相場は前日の上げを多少失ったものの底固い動きとなり、1,180ドル付近で推移。その後、欧州中央銀行(ECB)が追加緩和に踏み切るとの見方が強まったことから金相場は弱含んだが、23日に中国人民銀行が利下げを決定すると、一時1,180ドル付近まで上昇するも、ドル高基調が圧迫材料となり値を下げた。金相場は米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明発表待ちからレンジ内での取引きとなり、28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明では、次回12月には利上げを検討すると表明されたことや、前回の中国を含む世界経済への懸念に関する文言が削除されたことから金相場は大幅に崩れ、そのまま1,140ドル付近で月を終えた。月内レンジは1,105-1,190ドル。

海外プラチナ相場

プラチナ相場は910ドル付近からスタート。独フォルクスワーゲン社による排ガス不正問題で値を下げ、2日には900ドルを割り込んだが、その後金相場の上昇につられる形で徐々に値を取り戻し、9日には980ドル付近まで回復した。 その後は、これといった手掛かりの無いまま一進一退で推移しながらも安値拾いに支えられ、また徐々に改善されつつある米国経済を眺めた需要増期待から、1,000ドルの大台を越え1,020ドル付近まで値を上げた。その後、中国の経済指標が市場予想を上回ったものの、同国経済への減速懸念は払拭されず、26日には1,000ドルを割り込んだ。そして、金相場と同様に米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明発表待ちとなる中、大きな値動きはなく、990ドル付近で月を終えた。月内レンジは895-1,020ドル。

海外銀相場

銀相場は14.50ドル付近でスタート。月初、ドル高や金相場の下落の影響を受け弱含みながら推移。しかし、米雇用統計が市場予想を大幅に下回ったことを受け金相場が上昇するとつれ高となり、2日には一気に15.30ドル付近まで値を戻した。その後も金相場につられる形で上伸し、6日には一時16ドルをタッチした。中国の連休明けの8日には利益確定売りの地合いとなり、一時15.50ドル付近まで下落したが、その後も金相場につられる展開となり、15日には16.15ドル付近まで上昇した。その後銀相場は、利益確定売りや中国経済への減速懸念から徐々に値を下げ、15.80ドルを挟んだレンジ内取引となった。23日には中国人民銀行の利下げ発表により一時16ドルを回復するも、ドル高を背景にすぐに値を戻した。米連邦公開市場委員会(FOMC)前の様子見ムードの中、金相場につられ一時16.30ドル付近まで上昇したが、FOMCの声明で年内利上げが示唆されると反落し、15.90ドル付近まで下落した。29日には米国の12月利上げ観測の復活や金相場の下落によって値を崩し、15.50ドル付近で取引きを終えた。月内レンジは14.50-16.30ドル。

為替相場

ドル円相場は119.90円付近でスタート。2日には9月の米雇用統計の結果が発表され、事前予想を大幅に下回っていたことから一時118.70円まで円高となったが、ニューヨーク株式市場の株価が堅調に推移したことなどから120円付近まで値を戻した。週明け5日には主要国の株価が堅調に推移したことや、日銀に対する追加緩和期待が高まってドル買い円売りが進んだことから、一時120.50円付近まで円安となった。しかしその後、国際通貨基金(IMF)が世界経済の見通しを下方修正したことや、黒田日銀総裁のインフレに対する強気な見方が嫌気され119.90円付近まで円高になったが、8日発表の9月分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録から年内利上げの見通しが高まると、世界的に株式相場が堅調に推移したこともあり、ドル円相場は120.30円付近で推移した。12日の週になると、中国及び米国の経済指標が事前予想を下回ったことからドル売り円買いが進み、一時118.20円付近まで円高となったが、その後に発表された米国の経済指標が軒並み事前予想を上回り、主要国の株価も反発するとドル円相場も119円台まで戻った。19日の週になり、中国の第3四半期GDPや米国の中古住宅販売件数などの住宅関連指数が事前予想を上回ったことから、ドル円相場は120円付近で推移。その後、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が記者会見で追加金融緩和の可能性について言及したことや、中国人民銀行が政策金利と預金準備率の引き下げを発表した事がリスク選好の動きにつながり、ドルは買われ121.50円付近まで円安となった。その後はもみ合いながら120.60円付近で月を終えた。月内レンジは118.20-121.50円。

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