2016年7月のマーケット概況

2016年7月のマーケット概況

海外金相場

金相場は1,320ドル付近でスタート。英国のEU離脱を受けた世界経済の先行き不透明感や、金融市場におけるリスクの高まりなどを背景に、安全資産としての需要などから買い意欲が旺盛となり、6日には約2年ぶりとなる1,375ドル付近まで上伸。しかし、米労働省発表の新規失業保険申請件数や米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を大幅に上回る良好な結果となったことを受け、過度のリスク回避姿勢が和らぎ安全資産としての需要が一服したほか、高値圏での利益確定と思われる売り圧力も加わり、7日には1,350ドル付近まで反落した。8日には前月の非農業部門雇用者数の伸びが下方修正されたことから、米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利上げに慎重な姿勢を崩さないのではないかとの観測から買い戻しの動きが入り、11日には一時1,375ドル付近まで上昇するも、その後は米株式相場が堅調に推移したことや米国の生産者物価指数など経済指標が良好な結果となったことなどを受け、1,320ドル付近まで下落した。15日、トルコで発生したクーデターにより1,340ドル付近まで買い戻される場面もあったが、早期に終結し未遂に終わったことから、相場への影響は限定的となりリスク回避の流れが後退した。また、米経済指標が総じて堅調なことから利上げ時期が改めて意識され、これが圧迫要因となり、一時1,310ドル付近まで下落した。その後は1,320ドルを挟んだ値動きとなったが、27日に発表された6月全米耐久財受注額が市場予想を下回る弱い結果となったことや米連邦公開市場委員会(FOMC)声明で政策金利据え置きが決定したことを受け1,340ドル付近まで上昇。また、29日に発表された日銀の追加緩和策に対する失望感や第2四半期米国内総生産(GDP)速報値が市場予想を下回ったことによる年内の利上げ観測後退などにより続伸。1,350ドル付近で7月の取引を終了した。月内レンジは1,310-1,375ドル。

海外プラチナ相場

プラチナ相場は1,030ドル付近でスタート。金相場の上昇が支援材料となったほか、投機的な資金の流入や良好な結果となった米雇用関連指標や米株式相場の上昇が好感視され、11日には1,100ドル付近まで上伸した。その後は利益確定の売りや金相場の下げが圧迫材料となり値を下げる場面もあったが、堅調に推移している米国の株式相場や良好な結果となった6月の米住宅関連指標などを背景に1,080~1,100ドル付近のレンジ内で推移した。月末に向けては、米経済指標が軟調な結果であったことや政策金利据え置きなどにより上昇した金相場が支援材料となったほか、7月の米自動車販売が前年同月比を上回る見通しが発表されたことにより、自動車用触媒として使用されるプラチナの需要増加観測が強まり大幅続伸。1,150ドル付近で7月の取引を終了した。月内レンジは1,030-1,160ドル。

海外銀相場

銀相場は18.80ドル付近でスタート。中国勢の投機的な買いの動きなどから、4日には一時約2年ぶりとなる21.00ドル付近まで上昇。その後は利益確定の売りや良好な米経済指標及び株高が圧迫材料となって、軟調に推移した金相場に追随する展開となったことから、値を下げ20ドル付近で推移した。また、投機的な資金の流入などから13日には20.50ドル付近まで買い戻される場面もあったが、金相場と同様に軟調な展開から21日には19.20ドル付近まで値を下げ、以降は米国の経済指標や米連邦公開市場委員会(FOMC)などの発表を控え様子見ムードから19ドル後半で推移。各種発表後は、上昇した金相場に追随する展開となり20.50ドル付近まで上伸後、20.30ドル付近で7月の取引を終了した。月内レンジは18.80-21.00ドル。

為替相場

ドル円相場は103.20円付近でスタート。英国経済の先行き不透明感の台頭やイタリアの銀行の不良債権問題などを背景としたリスク回避の強まり、また急速なポンド安、日本・欧州株の下落を受け、6日に一時100.20円付近まで円高が進行。また、8日の米雇用統計発表後は101.00円付近から100円を割り込むレベルまで乱降下する場面もあったが、11日に行われた安部首相の記者会見から大規模な経済対策が推進されるとの期待感や英国の後任首相が決定し離脱交渉の不透明感が後退したことなどから105.00円付近まで円安が進行した。14日にはバーナンキ前FRB議長が日本での償還期限のない永久債の発行について言及していたとの報道などから更に円が売られ106.00円付近まで円安に。15日にトルコで発生したクーデターにより105.00円付近まで円が買われたが、未遂に終わったことや良好な結果となった米住宅関連指標などを受け106.50円付近まで円安が進行した。その後も米国の良好な企業決算や株式相場の上伸を背景にドル高・円安が進み一時107.50円付近を付ける場面もあったが、21日に黒田日銀総裁のヘリコプターマネーについて「必要も無く、可能性も無い」との発言報道により、105.50円付近まで円が買い戻された。その後は米連邦公開市場委員会(FOMC)などの発表を控え様子見ムードの中、106円を挟み推移していたが、26日にポジション調整のドル売り円買いの動きが優勢となり104.10円付近まで円高が進行。更にFOMCの早期利上げ見送り発表、日銀の追加緩和策に対する失望感や第2四半期米国内総生産(GDP)速報値が市場予想を下回ったことによる年内の利上げ観測後退などにより、ドル安・円高が進み、102.00円付近で7月の取引を終了した。月内レンジは100.00-107.50円。

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