2017年8月のマーケット概況

2017年8月のマーケット概況

  • 海外金相場Open or Close

    金相場は1,270ドル付近でスタート。第1週は週末まで低調な米国経済指標を受けた年内追加利上げ観測後退から1,270ドル付近で推移するも、堅調な米雇用統計結果を受けて1,255ドル付近まで下落した。 米国政治リスクへの懸念からドルが弱含んだことや北朝鮮を巡る地政学的リスクが意識され下値は限定的であったが、8日に米労働省発表の6月求人労働移動調査(JOLTS)による求人件数が前月比46.1万件増の616.3万件と統計開始以来最高を記録し、雇用の引き締まりが確認されたことからドル高基調となり、金相場は1,250ドル台前半まで下落した。しかしその後、北朝鮮が米領グアムに向けて中距離弾道ミサイルを発射する計画を発表するなど、北朝鮮情勢緊迫化を受けた地政学的リスクの高まりによる安全資産需要から金相場は買い戻され、11日には1,290ドル付近まで上昇した。 週明けに米国が北朝鮮との対話姿勢を示したことから、1,270ドル付近まで軟調に推移したが、16日発表の7月FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録で低インフレに対する警戒が示唆され、年内追加利上げ観測が後退したことから金相場は上伸した。また、根深い米国政治リスクによるドル安を受け金相場が強含んだことに加え、17日のスペインでのテロも重なり、瞬間的に1,300ドルにタッチするものの、一転して1,285ドル付近まで急落した。 注目された25日の米国ワイオミング州ジャクソンホールで開かれた金融シンポジウムの米FRB議長講演内容で今後の金融政策見通しに関する前向きな言及がなされなかったことや、ECB総裁講演内容で予想されたユーロ高牽制発言が無かったことからドル安が進行。これらを背景に金相場は堅調に推移し、28日には節目の1,300ドルを超え1,315ドル付近まで上伸した。その後、北朝鮮のミサイル発射を受けた逃避需要から、金相場は更に1,330ドル付近まで上伸したが、米国経済指標の良好な結果を受けて外国為替市場でドル高となったことが圧迫要因となり1,300ドル付近まで下落した。31日には低インフレ継続が示されドル安になると共に、その後の米国財務長官の発言を受け更にドル安が進行し、金相場は1,320ドル近辺で8月の取引を終えた。月内レンジは1,250-1,330ドル。

  • 海外プラチナ相場Open or Close

    プラチナ相場は940ドル付近でスタート。ドル安を受けて堅調に推移し、4日には970ドル付近まで上伸した。その後、プラチナの主要生産国である南アフリカでは、議会がズマ大統領の不信任動議を否決、少なくとも年末まで続投する見込みとなった。国政混乱の元凶とされ市場の信任の薄い現職大統領の続投を受け、予想通り南ア通貨ランドが下落したが、逆にプラチナ相場は北朝鮮情勢を材料視し、逃避資金需要から買われた金相場に連れ、11日には一時990ドル付近まで上昇する場面もあった。翌週、金相場が軟調に推移したことに連れて、プラチナ相場も950ドル台まで下落したが、16日のFOMC議事録の公開後には、980ドル台まで値を戻した。その後は、ドル安を受けて、985ドル付近まで上昇したが、ジャクソンホールでの講演を控え様子見ムードとなり、980ドル前後でのレンジ内で推移した。週明け29日には、北朝鮮のミサイル発射を受け金相場が上昇すると、プラチナ相場は節目の1,000ドルを突破した。その後、ドル高を背景に一旦値を落としたが、ドル安に転じたことで上昇し1,000ドル付近で8月の取引を終えた。月内レンジは940-1,000ドル。

  • 海外銀相場Open or Close

    銀相場は16.80ドル付近でスタート。8日の米雇用統計発表後は、ドル高を受け、金相場につられて16.20ドル台まで急落した。週明けは、北朝鮮をめぐる地政学的リスクの高まりからの逃避資金として、金相場同様、銀相場も買われ、18日には17.20ドル付近まで上伸した。その後も金相場に追随する形で16.60ドル付近まで下落したが、FOMC議事録の公開後は一転して17.10ドル台まで値を戻した。その後、ジャクソンホールでの講演前は様子見ムードとなり、17.00ドル前後の小動きとなったが、25日の講演内容を受けてドル安ユーロ高となり、金相場が上昇(1,300ドル台乗せ)したことを受け、銀相場も17.60ドル台まで上昇した。その後一旦反落するも、29日には17.60ドル付近まで戻して8月の取引を終えた。月内レンジは16.20-17.60ドル。

  • 為替相場Open or Close

    ドル円相場は110.20円付近でスタート。第1週目は、北朝鮮をめぐる地政学的リスクや米国の政治リスクへの警戒感から、110円台の狭いレンジで取引され、4日には予想を上回った米雇用統計の結果を受け111.05円を付けた。しかし第2週目は、北朝鮮の地政学的リスクが高まり、リスク回避の円買いが優勢となったことから、ドルは軟調な地合いが続いた。そんな中、11日に目標を下回る弱い米経済指標が発表されると、さらにドルは売られ、ドル円相場は一時108.70円付近まで円高となった。 その後、米国と北朝鮮との緊張状態が緩和されるとドル高基調となり、17日には111円手前まで円安ドル高に戻すも、16日にFOMC議事録が公開されると、年内利上げ観測が後退したと捉えられドル売りが優勢となり、ドルは一時108.60円付近まで売られる場面もあった。 その後、109円台まで回復し小動きに推移する展開となったが、29日に北朝鮮がミサイルを発射したことを受け、リスク回避のドル売り円買いが優勢となり、108.30円付近まで円高が進行し、その後買い戻され110円付近で8月の取引を終えた。月内レンジは108.30-111.05円。