金の資料館

金鯱

金鯱

名古屋城の天守閣に金の鯱が載っています。「きんしゃち」とも「きんのしゃちほこ」とも呼ばれて親しまれていますが、これがじつは雌雄一対で、天守閣北側の金鯱が雄、南側の金鯱が雌であることはあまり知られていません。

雄の方は、高さ2.621m、重さ1,272kg、ウロコの枚数112枚。雌の方は、高さ2.579m、重さ1,215kg、ウロコの枚数126枚。重さもウロコの枚数も雌雄で異なっています。いうまでもなく金メッキなどではなく、表面に金板が張り付けられた構造です。創建時の金鯱には、じつに慶長大判1,940枚分(大判1枚165g・品位68%)の金が使われたと言います。純金量に換算すると220kg程度に相当します。

ただしそののち幾度か改修されています。昭和20年には戦火で消失するという憂き目にも遭っています。現存する金鯱は、昭和34年に大阪造幣局の協力により再建されたもの。こちらは18金(純度75%)の金板が雌雄合わせて88kg(純金量換算で66kg)使われています。

ところで、棟飾りとしての鯱には、威厳や美観の演出の他に、火除けの意味があったようです。そのためか天守閣に鯱を載せている城は全国にあります。金鯱についても、もともと安土城に始まり、大阪城、伏見城、駿府城などの天守閣にも載っていたと言います。しかしいずれも火災や破壊にあって消失し、現在見ることができるのは名古屋城の金鯱だけというわけです。これからも永遠に輝き続けてもらいたいものです。

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