ECBストレステスト結果公表へ動く

Page878 ECBストレステスト結果公表へ動く

2010年6月17日

もしこれが実現すれば画期的なことだ。従来、秘密主義を貫いてきたECBが民間銀行のストレステストの結果を公開するという。欧州系銀行がギリシア危機を乗り越えられるか否か。出来る銀行、出来ない銀行。出来ない銀行には、どれほど資本不足か等々、マーケットが一番知りたいところだ。この公表結果は、マーケットの次の一手のキッカケになろう。

足元のマーケットは、sell in Mayとは打って変わって、静かな展開。鳥の目で見れば、縮小均衡への過渡期なのだね。レバレッジを掛け膨張したマネーによってもたらされリーマンショック前の経済規模には戻れるはずもない。身の丈に合わせた経済規模に収斂してゆく過程である。家計部門の累積債務減少は遅々として進まず。

その民間部門から公的部門に移転した債務は膨張したまま、政府、中央銀行のお蔵入りである。その負担に耐えられそうにない国々が顕在化してきたのがソブリンリスクの問題。

この不安要因にマーケットが神経質に反応するので、ここは規制で抑え込もうということになってきた。でも、それでは病巣を摘出することにはならない。結局、経済シナリオとしては、変形W型になるという筆者の鳥の目は変わらず。アーカイブで、2009年9月15日付け「リーマンショック後を見るキーワード」を再びご覧いただきたい。

金価格の見方も変わらず。瞬間的に新高値更新はあったが、持続するにはまだ力不足。昨日、ピムコのCEOが「金を購入して保有しているが、現在の高値圏では減らしつつある。割高と感じている。」と述べたが、同感である。