為替条項、114円台は警戒水域、金は反落

Page2649 為替条項、114円台は警戒水域、金は反落

2018年10月15日

日米通商交渉が「物品貿易交渉」と位置付けられ為替条項は回避とされてきたが日本側の甘い期待は崩れた。そもそもNY市場では「円だけ例外扱い」という解釈は殆ど聞かれなかった。それゆえ筆者も中間選挙前にスキャンダル続きのトランプ大統領が国内向けに「円安けん制」をツイートする可能性に注目して本欄にも記してきた。それがムニューチン財務長官の口から出てきたのでトランプツイートより現実味を帯びる。

とは言え、足元は先週株安で円高に振れた。考えようによっては結果オーライだったのかもしれない。もし株価急変なくして、円安が114円台から115円に接近するような状況でバリ島でのG20が開催されていたら、「為替条項要求発言」もより切迫感が強いトーンになったかもしれない。今後の円相場動向を見るに114円台は「警戒水域」入りとの覚悟も必要だろう。日本企業決算発表で「想定為替レートを超える円安効果の恩恵」が語られれば米国側を刺激することになろう。

なお週末には、もうひとつ気になる要人発言があった。

黒田総裁が同じくバリ島で民族衣装のまま外電英語テレビインタビューで出口戦略について具体的に言及したのだ。

「金融緩和からの出口戦略の開始を知らせる準備が整った際は、金利目標の変更という形で明らかになるであろう。」

これは異例の発言と言える。記者からの出口についての質問はこれまで常にはぐらかされてきたからだ。仮に日銀金融政策決定会合後の記者会見で同様の発言をしたら大きな見出しとなったことだろう。

日本市場では出口は2020年以降との見方が主流だが、欧米市場ではFRB、ECBの次は日銀との認識が切迫感をもって語られている。それゆえこの程度の報道でも関心度は高い。

為替条項と日銀出口。いずれも直ぐに円相場に大きな影響を与える要因というより、ジワリと円安を抑制する材料として、外為市場にはボディーブローの如く効きそうだ。

さて先週金曜日のNY株価はダウ287ドル反騰で引けた。日中の高値は414ドル高、安値は瞬間的に52ドル前日比安とまだまだ「余震」は残る。今後の余震が本震かの如き懸念もくすぶる。

恐怖指数VIXの変動が話題になっているが、先週金曜日も日中は20台から26台のレンジで乱高下した。それでも警戒水域とされる20をやや上回る程度の21台で引けた。市場が注目したことはVIX先物の値動き。スポットで21台だが2018年11月限から2019年6月限は17から19のレンジでスポットより低い。先物専門用語でバックワデーションという先安の状況なのだ。これは価格変動が現在最も強く、先に行くにつれ落ち着くという市場の見方を示す。株価は乱高下を繰り返しつつ、徐々に安定してゆくシナリオを想起させる。

なお今の個人投資家には、AIの動きを読み切れず「アルゴ」が作動していない時でも幻のアルゴ売買に脅え余計な売買をしてしまう事例も多い。

米国人投資家心理も変わってきた。金利上昇により、リスクを取っても報われない時代に入ってきたからだ。米2年債で年率2.8%いただけるのなら、無理して価格変動リスクの高い株を持つよりマシとの発想だ。ハイイールド債と国債の利回り格差も縮小している。


最後に日本株だが、年初からのMSCIベースのリターン比較では欧州株、新興国株、中国株に比してマイナス幅が最も低い。対してこれまで一人勝ちの米国株上昇率が急低下中だ。米国株と米国以外の株のリターン格差が急速に縮小してきたことで、日本株の安定性が見直されている。

そしてNY金は1220ドル台は維持できず1210ドル台に反落。ショートカバーが一巡すると新規買いは未だ出にくい。とりあえず急騰して安全資産の金としての存在をアピールしたことに意味があるね。

さて今日の写真は蕎麦!私は「蕎麦評論家」を自認するほどの蕎麦好き。

特に太い田舎蕎麦系が好み。蕎麦がきも大好物。

写真は人気店の更科大森。

実は蕎麦とそうめんは血糖値には最悪なのだけど(健康食品のイメージあるけどね、炭水化物を噛まずにすすりこむから)。かと言って一本一本ゆっくり食べていたら伸びてしまう。てやんでぇ、こちとら江戸っ子だい(笑)。 血糖値急騰など構ってられるか~~。

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