ボルトン氏電撃解任、市場はリスク選好度高める

Page2865 ボルトン氏電撃解任、市場はリスク選好度高める

2019年9月11日


トランプ大統領がツイッターでボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の解任を発表した。その1時間ほど後に、ポンペオ国務長官とムニューチン財務長官が共同記者会見に臨んだ。目的は対テロ制裁強化策の発表であった。
しかし、その後の記者団からの質問はボルトン氏解任の件に集中。
「(この電撃人事に)仰天したか。」と聞かれ、ポンペオ氏はニヤニヤしながら「私は驚いたことはない。」と答えた。
会見の最後には「2001年9月以来、最も重要な対テロ制裁。」とも強調している。この発言には深い意味があるとの観測が市場には流れる。


実はトランプ氏が、密かに9月8日にタリバン主導者たちとアフガニスタン大統領をキャンプ・デービッドに招いていたが、それを突然キャンセルしたと7日にツイッターで打ち明けていた。
アフガニスタン紛争に終止符を打ったとの「外交業績」を大統領選挙前に固めておくためのタリバンとの和解策であったが、強硬派ボルトン氏は反対していた。
この「殿、ご乱心」という穏健派の如き抵抗が、結局ボルトン氏の最後の忠告となったのだ。


「9月11日」を控え、NY同時多発テロに関与とされるタリバンとの国内での接触には世論からも強い批判が噴出したはずだ。
それゆえポンペオ氏とムニューチン氏の共同会見は、対テロ政策の政権内主導権奪取を誇示する意図が透けるのだ。両氏とも徹底して「殿、御意」との忠義の姿勢を貫く。
トランプ氏も「ジョン(ボルトン氏)に任せていたら、4回は戦争していたであろう。」、「私は政権内で誰とでもやり合うが、ポンペオは例外だ。」とまで述べている。
最近のトランプ氏は、大統領選挙を意識して「戦争という最悪事態は回避」の姿勢が鮮明であった。


それゆえ市場は「強硬派重鎮」が解任されたことで、まずイラン・リスクが後退すると読む。但しイランがすんなりと応じるか否かは定かではない。取りあえずホルムズ海峡封鎖リスクが遠のいたとは言えよう。それゆえこの電撃解任に真っ先に反応したのが原油市場であった。瞬間的に1ドルほど急落している。「安全通貨」円も107.20台から107.50台まで急落した。金も1495ドル台まで反発していたが、一気に1485ドル台まで急低下を演じた(もはやレンジが1500ドル以下の水準だ)。債券市場では「安全資産」としての米国10年債が売られ、利回りが1.66%台から1.74%台にまで急騰した。一日の変動幅としては大きい。金利反転の流れが加速された感がある。


今後の市場の関心は北朝鮮地政学リスクへの影響だ。ボルトン氏が反対していた北朝鮮との直接対話が更に進行するシナリオは、日本にとっても気になるところだ。今週国連総会出席のためNY入りが予定されるイランのロウハニ大統領と直接会談するか否かも市場にとって関心事である。対ベネズエラの強硬姿勢も軟化する可能性がある。


総じてトランプリスクがどの程度軽減されるか。市場はボルトン氏なきトランプ政権の変化を慎重に見守っている。


なお、金市場の話題としてはシティーが2020年以降に金価格2000ドルの大胆予測を発表して話題になっている。これだけリスクだらけの市場ゆえ絵空事とは言えない。ご存じのように私は長らくグラム7000円説を唱えてきた。ドル建て2000ドルで為替を控えめに110円とすれば丁度7000円となる。ドル建て史上最高値更新には未だ抵抗感があるが、円建てでは為替次第で可能性はある。私はこれもご存じのように筋金入りの円安論者だからね。


さて豊島逸夫の札幌「食い倒れ」ガイド、その3。
今回は円山の焼き鳥「しろ」。イベリコ豚とか比内鶏とか道内野菜とか色々なメニューがあって、素材も新鮮で旨いよ。私は飲まないけどワインも充実している。札幌の円山地区は東京の青山みたいにこじゃれた店が増えた。


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そして、そして、札幌駅構内の「ぽっぽ饅頭」!!隠れたベストセラーのお土産。黒糖入り餡子の甘さが沁みる伝統の一品。札幌出張で駅に降りると、まず二個買ってその場でムシャムシャ。あーー札幌に来たと毎回実感するのだよ(笑)。


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