豊島逸夫の手帖

Page2004 ギリシャ、イラン原油購入、中国は一帯一路、中国路固め

2016年1月25日


経済制裁解除にともない、イランがいよいよ原油市場に復帰の事例が出て来た。最初の購入国はギリシャとなりそうだ。
同国最大の精油企業ヘレニック・ペトロリウムが、イラン国営原油企業と、原油売買契約再開に動いたからだ。


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経済制裁前のツケを清算して、ただちに輸入再開と、現地では報道されている。チプラス首相も来月にはイラン訪問の予定だ。
ギリシャの原油輸入量は大きくはないが、イランから見れば欧州市場への入り口という戦略的拠点にある。
特に、アテネ郊外のギリシャ最大の港、ピレウス港から陸路で欧州内陸部に多くの物資が輸送されている。
このギリシャ最大の港が既に中国資本による買収が進んでいることは、本欄でも再三指摘した。

イランから欧州への原油輸送のサプライチェーンも、中継基地を中国がおさえているといえる。
その中国は、習近平主席が、一帯一路構想の中東路固めのため、先週はサウジアラビア、エジプト、イランを相次いで訪問した。
サウジでは、冷房用に中国製原発使用で合意。いっぽう、イランでは、イラン側が「我が国は西側を信用しなかった。経済制裁中も中露は友好的だった。」と歓迎の言葉に対し、「米国の混乱的経済介入から守る。」と応じた。


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今後10年で約70兆円の経済協力で合意。サウジ・イラン断交の今、調停役で中東におけるプレゼンスを高める意図が透ける。
英国に中国製原発を売り、ドイツには人民元建て債券取引所創設の話を進め、ギリシャの最大港を買収し、そして、中東の混乱に乗じで、影響力を強める。あいかわらず、したたかな中国だ。


さて、昨日発売の日経ヴェリタスのコラム「逸's OK!」では「アマリって誰?日本を注視」という原稿掲載。


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金市場関連では、22日付け、日経電子版「ポジションフラッシュ」の「金市場、世界最大の買い手はふたつの中銀」(筒井商品部記者)が面白い。


週末土曜はNY市場終了後、そのまま、薄日のさすガーラ湯沢へ。雪が里雪型だったので、山のほうは、それほどでもなかった。帰宅後は爆睡(笑)。

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