豊島逸夫の手帖

Page2007 FOMC後の市場当惑、日銀が「最後の期待」

2016年1月28日

FOMC声明文の解釈は真っ二つに割れている。しかし、株式市場は、ハトよりタカが気になるようだ。原油高にもかかわらず株は下げた。直近は株価と原油価格の連関が90%を大きく超える状況が続いていたので、FOMC後の株・原油乖離現象は「異変」といえる。

あらためて、市場が中銀依存症から脱しきれない現状が確認された。「緩和剤」なしでは「ボラティリティー」という症状が鎮まらないマーケットは、日銀に最後の期待を寄せる。NYから日銀金融政策決定会合にすがるような熱い視線を向けていることを実感している。

あらためて、FOMC声明文を精査すると、世界市場波乱をモニターしているが、3月FOMCまで2か月あることを考慮すれば、ここで3月利上げ見送りサインを送ることも出来ない悩みが滲む。

FRBの基本的スタンスは固い。足元の市場変動が基本的利上げ路線を変えることはない。しかし、年初からの世界株安連鎖を、単なる「市場変動」と位置づけ、頑固に基本路線を踏襲するのでは、FRBの信頼が毀損されるリスクがある。少なくとも、3月利上げについて、消極的なニュアンスを声明文に使われる副詞ににじませることが期待されていた。著名投資家ソロス氏も、最大手ヘッジファンドのダリオ氏も、ダボスで「利下げさえ選択肢」「今は引き締めではなく緩和すべきとき」との見解を披歴していた。しかし、イエレン議長は、3月利上げの「停止ボタン」を押すそぶりは見せなかった。市場は当惑している。

NY株は下げたが、ドルインデックスも下げている。FOMC後のマーケットを「原油安、ドル高、株安」では説明できない。なお、債券市場は、米国10年債利回りが再び2%の大台攻防の様相だ。バラバラに動く各市場。米金融政策の不透明性に起因する市場の不安感を映す。

時系列で見れば、ECBドラギ総裁に励まされ、FRBイエレン議長に失望し、最後の頼みは黒田日銀総裁となった。

日本時間金曜午後は、世界の市場も気になる時間帯になりそうだ。

そして、金プラチナは依然堅調。

やっと吹っ切れてきたね。

昨日、ブルームバーグ(丸ビル)で機関投資家向けセミナーやったけど、懇親会で色々な人たちと話すと、運用難で四面楚歌。なにかに、すがりたい、あるいは、違ったアングルの発想も聞いてみたいという切迫感が感じられた。「よそさんは、どうやって、凌いでいるのでしょうか。」という質問が頻繁に出るのも日本的だな~~~。

今日の写真は、エルニーニョの大波で崖が浸食され崩落寸前のアパート。今の株式市場を連想させる。危ない。。。

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そして、ジムロジャーズと娘たち@シンガポールの豪邸。

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これまで、娘の将来を考え、買い増してきた、様々な金製品。とにかく安い時に買う、という信条。

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