豊島逸夫の手帖

Page2048 史上最大級の租税回避暴露、金塊強奪事件も明るみに

2016年4月5日

1983年11月26日、7000本近く(約3トン)の金塊がロンドン・ヒースロー空港の業者倉庫から盗みだされた。金の世界では史上最大の盗難事件。一般的にも「世紀の犯罪」と当時のマスコミは報じた。「ご協力深謝。良いクリスマスを。」と言い残して去った盗賊の様子は、さながら日本の時代劇のワンシーンを彷彿させたものだ。

この事件が、今、世界の富裕層を震撼させている「パナマ文書」で、再びクローズアップされている。パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」が、租税回避地(タックスヘイブン)の企業を利用して税回避、マネーロンダリング(資金清浄)ほう助などを行ってきたとの告発文書の中でその事件への言及があるのだ。

リークされた記録は1150万件。200か国以上の214,488もの個人・法人に関わる情報が暴露された。そのなかには72名もの元・現国家元首が含まれる。

具体的には、プーチン大統領、習近平主席をはじめ、ジャッキー・チェンやメッシの名前も挙がる。FIFA(国際サッカー連盟)で「倫理委員」をしていた人物も名指しされている。

1974年から同法律事務所は、1万4千もの銀行、弁護士事務所、仲介会社を使い、設立したオフショアのペーパーカンパニー数は、UBSが1100、HSBCが2300とされる。

暴露したのは、「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)。メンバーには日本から共同通信や朝日新聞記者の名前も載っている。76か国の370名ものジャーナリストが参加した。

告発された日本企業では、セコム創業者と親族の事例がある。1900年代に租税回避地(英領バージン諸島)に複数の法人をつくり、当時の取引価格で計700億円を超す大量のセコム株が管理されていたという。セコム株保有にかかわる各法人の役割を説明した書類や法人の定款、株主名簿などが明らかにされた。日本と英国の弁護士や「モサック・フォンセカ」との協議内容も記されている。創業者の死後に備えセコム株を親族たちに取り分けておくことなどが目的とされる。株を間接管理する法人間の取引は贈与とはみなされない。

サッカーのスーパースター、メッシ選手は、既に、スペイン当局から租税回避地の会社経由で約5億円相当の脱税を指摘され、禁固1年以上を求刑されていた。その告発の直後の2013年に、パナマに新たな法人を所有していたことが、今回は明らかにされている。

プーチン大統領周辺の人物がタックスヘイブン経由で巨額融資を受けたとされる事例では、金額が約2200億円にのぼる。

なお、冒頭の盗まれた金塊のその後だが、溶解され半分近くは金地金として市場に還流したようだ。BBCは、1983年以降、英国で購入されたゴールドジュエリーには、その金塊の一部が使われている可能性を指摘している。金は溶かされてしまえば、原産地などは分からない。この事件の翌年1984年には、ジョンソン・マセー・バンカーズが破たん。イングランド銀行がロンドン金市場の信用維持のため、同社を管理下に置いた。

さて、昨晩も京都直送筍尽くし。

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タケノコご飯、タケノコ・パスタ、焼きタケノコ、などなど。

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2318b.jpg例年、5月の連休前くらいに送られてくるのに、今年は3週間ほど早い。花見とタケノコが一緒になった。筍さんも、異常気象で、フライング気味に地表に頭出しちゃったのかね(笑)。

でも、満開の桜散るなかでの、タケノコ料理の味も格別だったよ~。

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