豊島逸夫の手帖

Page2801 NY金、上げ基調で乱高下

2019年6月6日

国際金価格が1270~1300ドルのレンジで膠着していたが、やっと上放れた。レンジを脱すると乱高下を繰り返すようになる。

昨日5日もNY時間で一時1340ドル台まで急騰したが、すかさず売られ1320ドル台まで急落した。(添付 kitco金価格グラフ参照)

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1350ドルの壁は厚いが基本的には上昇トレンドに入っている。

最大の理由は昨日本欄でも詳説したパウエルFRBの利下げ容認だ。米中貿易戦争が世界経済減速を誘発するリスクを遂にFRBも無視できなくなった。

昨年は利上げの年で実際に利上げが4回実施された。金利を生まない金に利上げは天敵なので金は下げの年になった。

然るに今年は利下げの年になった。これは金には強い追い風だ。

足元でドル金利は急降下しているので金も上げで反応している。

とは言え、昨年から上がっても1350ドル近傍で頭を叩かれてきた。

今回とて例外ではない。

果たして1350ドルの壁をブレークできるか。

米利下げに北朝鮮、中国、中東関連の地政学的リスクが同時進行すればブレークされるだろう。

野球に例えれば、5回表攻撃中で点を加えリードしていると言えようか。

大谷選手の如く、三振も多いがホームランも期待できる相場だ。

大谷選手は左投手が苦手だが、金は金利が苦手(笑)。

なお、足元では株も金も急騰してきた。

本欄でも書いてきたが、株が上がれば投資家にも心の余裕が出来て、金でも買ってみようかという気になるもの。株が下がれば投資家の心も委縮する。

理屈では株が上がれば金が下がってヘッジ効果とされるが、それは教科書の上での話。リスク分散の視点で言えば、金は株と逆相関というより独立した独自のリスクで動いているので、リスク分散効果があるのだ。金のリスクは他の資産がどう動けど我が道を行き独立していることが重要。

なお、ロシア中央銀行総裁がロシアの外貨準備が4900億ドルあるがその通貨別内訳はドルを46%から23%へ減らしたことを明らかにした。対してユーロを22%から32%へ、人民元を3%から14%に増やしたとのこと。更に金や日本円も%は明かさなかったが、増やしたとしている。金についてはIMFへの報告で既に2000トンの大台を超えている。公的金購入でロシアは中国と並び最も目立つ国だ。

そのロシア・プーチン大統領を習近平国家主席が訪問中だ。対トランプで一致して同床異夢ながら協調路線を強める。

そして今日の写真はミッドタウン虎屋の季節の生菓子「若葉のかおり」。私の好きな道明寺作り。

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