20202

27

ESSAY

昨年は「米中対立で、なぜ金の価格が上がるのか?」という記事の中で“有事の金”に言及しましたが、2020年の年明け早々、それを実証するような出来事が起こりました。米国がイラン革命防衛隊の幹部、ソレイマニ司令官を暗殺した事件のことです。米中は“経済戦争”ですが、こちらは武力を行使した文字通りの“戦争”になりかねず、マーケットにも緊張が走りました。金投資の面でも大変示唆に富む出来事になったので、今回はこ...
201910

30

ESSAY

2019年は金価格が歴史的な高値を付け、運用対象としての金に熱い視線が注がれています。筆者も金の専門家として、普段はご縁のない女性誌などからの取材も増えました。米中対立やイランによるホルムズ海峡閉鎖の危機、北朝鮮の“飛翔体”、英国の欧州連合(EU)離脱問題、さらに、サウジアラビアの原油施設爆撃などの「有事」が連日のようにマーケットを賑わせている中、投資マネーは安全資産の金に流れています。こうした「...
20197

30

ESSAY

有事の前に金のタネを植えよ

豊島 逸夫
Itsuo Toshima
2019年上半期の世界経済を揺るがせた米中貿易戦争は、“経済戦争”であり、“有事”です。前回は、その有事から身を守るために金が買われているという話をしました。しかし近年、日本人にとって一番分かりやすい有事は北朝鮮問題でしょう。非核化を目指した米国との交渉が行き詰まる中で、この5月、北朝鮮は2017年以来のミサイル(短距離弾道ミサイル)実験を行いました。まさに日本は今、北朝鮮の脅威にさらされています...