20218

30

ESSAY

2021年の春以降、我々市場関係者がコロナの動向とともに注視しているのが、米国を中心に起きているインフレです。インフレとは簡単に言うなら物価が上がり過ぎることで、実際、米国の消費者物価指数(CPI)は、この5月以降5%台で推移しています。インフレは世界的な広がりを見せており、日本でも一部の物価が上昇し始めています。昭和期のバブルを経験していない30代以下の世代は、5%の物価上昇と聞いてもピンとこな...
20215

28

ESSAY

新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)が長期化しています。日本では4月に菅義偉首相が訪米した際のファイザー社との交渉により、9月までには全人口分のワクチンが確保できる見込みです。接種の進んだ米国や英国に比べると“周回遅れ”の感は否めません。とは言え、ワクチン接種が進むにつれウイルスへの恐怖感は薄れてきますし、失われた日常が戻れば日本でも米国でも外出自粛でマグマのように溜まった需要が溢...
20212

25

ESSAY

「まずは現状把握が大事」

松浦 弥太郎
Yataro Matsuura
みなさま、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。コロナ禍によって、仕事と暮らしが様々なかたちに変化し、これからどうなるのだろう?と不安が募る方も多いと思います。なんとかなるさ。という前向きな気持ちも大事ですが、それとて、こんなに厳しい状況が長く続くと、思わずため息をついてしまう今日この頃です。何事も問題解決には「現状把握」が大切です。ということで、日本経済は一体どうなっているのか。まずはそのことに...
20211

28

ESSAY

2021年1月20日、米国ではジョー・バイデン新政権が発足しました。熾烈を極めた大統領選の結果、政権交代が確実になったのを受けて、金価格はいったん下落したものの、その後反発しています。では、バイデン政権下の4年間で金価格はどう動いていくのでしょうか。結論から言うと、筆者はさらに上昇するのではないかと見ています。強気の理由はふたつあって、ひとつがバイデン政権の「経済政策」、そしてもうひとつが「増税」...
202012

25

HOW TO

サラリーマンの冬のボーナスが大きく減少するなどコロナ禍が家計に及ぼす影響が顕在化しています。終息時期が見えず先行きの不安が募る今こそ、リスク耐性の強い企業の会計を参考に“コロナに負けない家計作り“をしませんか?コロナショックから10か月。2020年7~9月期実質GDP(国内総生産)の改定値が年率で前期比22.9%のプラスになるなど、経済は回復基調にありますが、各国で感染拡大の第二波、第三波が到来し...
202011

27

ESSAY

「よほどの理由」

松浦 弥太郎
Yataro Matsuura
みなさま、こんにちは。お元気でしょうか。新型コロナウイルスと向き合った日常は、まだまだ続きそうです。これから先、様々な不便も増えていきますが、私は、これもひとつの良き経験、良き学びとして捉えて、ポジティブに過ごしていこうと思っています。みなさんは、新聞やテレビなどから、日々ニュースを読んだり見たりしていると思いますが、多くの場合、そこに書かれているタイトルや写真、映像などをぱっと見て、その事象を結...
202010

29

ESSAY

8月末、米国のカリスマ投資家ウォーレン・バフェット氏率いる世界最大の投資会社バークシャー・ハサウェイ(以下、BH)が、日本の5大総合商社の株式を1年以上かけて、それぞれ発行済み株式数の5%超取得していたことが明らかになり、商社株が急騰しました。バフェット氏と言えば、気に入った銘柄は20年以上保有するなど、超長期投資の実践者として知られ、抜群の実績も残しています。個人投資家のみならずプロの間にも信奉...
20209

29

ESSAY

「今こそ学び切ろう」

松浦 弥太郎
Yataro Matsuura
みなさま、こんにちは。コロナ禍の日々をどのようにお過ごしでしょうか。いやしかし、コロナも怖いけれど、世界恐慌に匹敵する急激な景気後退の方が怖い、と不安に思っている人の方が多いのではないでしょうか。日本経済が戦後最悪の落ち込みとなる中、私たちはこれからどのようにして自分自身の暮らしを守っていけば良いのか。そのことを真剣に考えたいと思っています。希望を失わずに、ぜひ前を向いて生き抜いていきましょう。働...
20208

28

ESSAY

新型コロナウイルス禍によるニューノーマル(新しい日常)下のマーケットで投資初心者の参入が急拡大しています。代表的な存在が米国の「ロビンフッター(Robinhooter)」と呼ばれる個人投資家たちです。米国では日本の特別定額給付金(10万円)に相当する一律給付金が大人1人につき最大1200ドル支払われ、コロナ対策の失業手当は7月末まで週600ドル加算されています。米国民の中にはこうした給付金のおかげ...
20206

29

ESSAY

前回は“コロナ終息後”の日本経済を予測しましたが、あれから1か月が経ち、その間に発表された経済指標などで、コロナ不況の深刻さが浮き彫りになりました。2008年のリーマンショック時と大きく違うのは、新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込めるために、世界中でヒトやモノの流れが寸断されてしまったことです。こうした経済活動の停止により、各国で新たな危機的状況が生じています。2020年5月に集中した日本の3月...
20205

28

ESSAY

前回は新型コロナウイルスの世界的流行(パンデミック)による“人類の危機”に際して、安全通貨としての金の価値が再認識されているという話をしました。実際、国際スポット価格はイースター休暇明けに1トロイオンス=1729ドルまで急騰しました。1700ドル超えは、もはや“バブル”の領域です。日本では2020年4月16日、特別措置法に基づく緊急事態宣言の適用が全都道府県へと拡大。4月20日には米国ニューヨーク...
20205

28

ESSAY

「こんなときどうする」

松浦 弥太郎
Yataro Matsuura
みなさま、こんにちは。新型コロナウイルスで、私たちの仕事と暮らしは、大変な状況に陥りました。世界経済も危機となり、先の見えない日々に不安が募るばかりです。しかし、こんな時こそ、この状況を冷静に受け止め、必要な情報をしっかりとキャッチアップし、それこそピンチをチャンスに変える、前向きな気持ちを忘れないことです。苦労や不安はみんな一緒。文句は後回しです。さあ、自分はどう対処するのか。どう乗り越えて、成...
20204

28

ESSAY

いつ、どんなことが起こるか分からないのが金融の世界。それを痛感したのが、新型コロナウイルスの感染拡大によって引き起こされた金融危機(コロナショック)です。2020年2月上旬までは米国のニューヨーク(NY)株式市場ではダウ工業株30種平均が連日、史上最高値を更新していました。それが、一気にトランプ大統領就任時の水準まで急落したのです。どれだけの人が、わずか1か月半後にこのような事態が出来することを想...