貴金属マーケット相場概況(マンスリー)

2017年11月のマーケット概況

海外金相場

金相場は1,270ドル付近でスタート。月初は、手掛かり材料難の中、為替相場などを眺めて比較的堅調な推移となった。1日には米連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表を控えて様子見姿勢が強まる中、発表された米経済指標が弱い数字となったことから、金相場は1,280ドル付近まで上昇した。3日にはドル高などを背景に1,270ドルを割り込む場面も見られたが、6日にはサウジアラビアの政情不安を巡る地政学的リスクの高まりから、金相場は安全資産としての買いが優勢となり、1,280ドル付近まで値を伸ばした。中旬にかけては、米国税制改革への不透明感や、為替相場などを眺めて、1,280ドルを挟んでもみ合う展開が続いたが、17日にロシアによる米大統領選挙への干渉疑惑が再燃すると、米国政治リスクを背景とした安全資産需要が高まり、金相場は一時1,300ドル目前まで上伸した。20日には、ドル高を背景に高値反動売りなどから、1,275ドル付近まで大幅反落したが、その後は再び地合いを強める展開となった。翌21日に1,280ドル台に回復すると、その後は1,290ドル付近で推移し、29日には北朝鮮によるミサイル発射を背景とした逃避需要などから、一時1,300ドルを突破する場面も見られた。月末にかけては、これまでの上昇を背景に、マケイン米上院議員が税制改革法案へ支持を表明したことや米経済指標が総じて良好な結果であったことなどが圧迫要因となり、金相場は1,275ドル付近まで大幅下落して11月の取引を終えた。月内レンジは、1,265-1,300ドル。

海外プラチナ相場

プラチナ相場は920ドル付近でスタート。上旬は独自材料難の中、930ドルを挟んでもみ合う展開となった。1日には弱い米経済指標を受けて金相場が上昇したことを背景に、935ドル付近まで上昇したが、3日には米追加利上げ観測などを背景に金相場が下落したことが圧迫材料となり、920ドル付近まで下落。6日にはサウジアラビアの政情不安を背景としてリスク回避姿勢の高まりから金相場が上昇し、プラチナ相場もつられて935ドル付近まで上昇したが、翌7日にはドル高などを受けて、再び920ドル付近まで値を落とした。中旬にかけても、引き続き独自要因に欠ける中、プラチナ相場は方向感なく推移した。17日にはロシアによる米大統領選挙への干渉疑惑が再燃し、安全資産需要から上昇した金相場につられて、プラチナ相場は955ドル付近まで大幅上昇したが、20日にはドル高などを受けて再び920ドル付近まで下落した。下旬にかけては、金相場が比較的堅調に推移したことから、プラチナ相場も地合いを強める展開となった。24日には、軟調な米経済指標を受けて940ドル台まで上昇、27日に950ドル台に回復すると、29日には北朝鮮によるミサイル発射などを受けて上昇した金相場につれ高となり、一時960ドル付近まで上伸した。月末にかけては、直近での上昇を受けて利益確定売りが優勢となり、940ドル付近まで下落して11月の取引を終えた。月内レンジは、920-960ドル。

海外銀相場

銀相場は16.70ドル付近でスタート。上旬は独自材料が不足する中、17ドルを挟んで大きな値動きなく推移した。1日には軟調な米経済指標結果を背景に上昇した金相場につられて、17.20ドル付近まで値を伸ばしたが、3日にはドル高や米追加利上げ観測などが圧迫材料となり、16.80ドル付近まで下落した。6日にはサウジアラビアの政情不安を背景に安全資産需要から上昇した金相場につれ高となり、銀相場は17.20ドル付近まで上昇したが、翌7日には堅調に推移したドル相場を眺めて、再び17ドルを割り込んだ。その後、中旬にかけても銀相場は方向感なく推移していたが、17日にロシアによる米大統領選挙への干渉疑惑が再燃すると、米国政治リスクを背景とした安全資産需要から金相場が上伸、銀相場も17.40ドル付近まで値を伸ばした。しかし、20日に前営業日の上伸を受けた利益確定売りなどから17ドルを割り込むと、月後半にかけても17ドルを挟んだレンジ内相場が継続した。その後、月末にかけては、米経済情勢などを背景に下落した金相場につれ安となり、弱含む展開となった。29日に米追加利上げ観測などから16.60ドル付近まで値を落とすと、30日には米国株式市場の上伸を受けて下落した金相場に追随し、一時16.30ドル付近まで下落、その後若干値を戻して16.50ドル付近で11月の取引を終えた。月内レンジは、16.30-17.40ドル。

為替相場

ドル円相場は113.70円付近でスタート。月初は比較的堅調な米経済情勢などを背景にドル買いが優勢となった。3日には良好な米経済指標や堅調な米国株式市場を受けて、114.40円付近までドル高に振れた。さらに6日には米国税制改革への期待感を背景に、投機筋などのドル買いなども相俟って、一時は114.70円付近までドル高が進行した。中旬にかけては、米国税制改革において法人税減税の実施が遅れる可能性が浮上したため、ドル円相場は弱含みの展開となった。9日に113.10円付近まで円高に振れると、その後は一部ドルが買い戻される場面も見られたものの、15日には112.50円付近まで円高が進んだ。さらに17日にはロシアによる米大統領選挙への干渉疑惑が再燃したことなどから、リスク回避の動きからドル売りが優勢となり、ドル円相場は112円を割り込んだ。月後半にかけても、引き続き米国税制改革への不透明感などが圧迫要因となり、ドル円相場は軟調に推移した。20日にはこれまでの下落を受けた調整などから、一時112.70ドル付近までドルが買い戻される場面も見られたが、22日に公表されたFOMC議事録において、低インフレ長期化への懸念が示されたことから、今後の利上げ継続への懐疑的な見方が浮上し、ドル円相場は111.10円付近まで大きく円高に振れた。さらに27日には110.90円付近まで円高が進んだが、月末にかけては、これまでの円高進行を背景にポジション調整などのドル買いが優勢となった。30日には米国税制改革への期待が再び高まったことなどが好感され、112.50円付近までドルが買い戻されて11月の取引を終えた。月内レンジは、110.90-114.70円。

ページトップ