貴金属マーケット相場概況(マンスリー)

2018年8月のマーケット概況

海外金相場

金相場は1,235ドル付近でスタート。上旬はドル相場が堅調に推移したことなどが圧迫材料となり、金相場は地合いを弱める展開となった。1日に米長期国債利回りの上昇やドル高を受けて売りが優勢となり1,230ドルを割り込むと、6日には対主要通貨でドルが強含んだことから金相場は一時1,215ドル付近まで値を落とした。中旬にかけては、これまでの下落を受けて小反発する場面が見られたものの、堅調なドル相場を眺めて金相場は軟調な推移が続いた。8日にはドルが下落したことがサポート材料となり1,220ドルを回復したが、15日には米中貿易摩擦や新興国経済への不安から1,185ドル付近まで大幅下落となった。さらに翌16日にはトルコ情勢への懸念などからドルが強含み、金相場は一時1,165ドル付近まで値を落とした。その後、月後半にかけてはドルが軟化したことなどが好感され、金相場は値を戻す展開。21日にはトランプ大統領がFRBの利上げ姿勢に対して不満を漏らしたとの報を受けてドルが下落し、金相場は1,200ドルを回復した。24日にはパウエルFRB議長の講演が利上げペース加速を示唆するものではなかったことから、ドル安が進み、金相場は1,215ドル付近まで上昇、27日にはNAFTA交渉で米国とメキシコが合意したとの報道を受けてドルが下落したことから、金相場は一時1,220ドル付近まで値を伸ばした。月末にかけては、直近での上昇を背景にドルが切り返したことなどが圧迫材料となり、やや値を落として1,205ドル付近で8月の取引を終えた。月内レンジは、1,165-1,235ドル。

海外プラチナ相場

プラチナ相場は845ドル付近でスタート。1日には堅調なドル相場を受けて下落した金相場につれて815ドル付近まで大幅下落した。その後、上旬にかけては830ドルを挟んだレンジ内での推移となった。3日には米雇用統計が市場予想を下回ったことを背景に下落の反動などから値を戻し835ドル付近まで上昇したが、6日にはドルが強含んだことなどがマイナス要因となり、825ドル付近まで値を落とした。中旬にかけては、ドル相場を眺めて金相場が下落基調となったことを受けて、プラチナ相場も軟調な推移となった。13日にはドルが対主要通貨で堅調に推移したことからプラチナ相場は節目の800ドルを割り込むと、15日には米中貿易摩擦への懸念などを背景にドルや米国債に資金が流れ、貴金属相場は全面安、プラチナ相場も一時755ドル付近まで急落となった。下旬にかけては、ドル安を背景に金相場が切り返したことなどがサポート要因となり、プラチナ相場も値を戻す展開に。20日にはトランプ大統領がFRBの利上げ姿勢に対して不満を示したことから、ドル安が進行、反転した金相場につれてプラチナ相場は795ドル付近まで大幅反発した。27日にはNAFTA再交渉において米国とメキシコが合意したとの報にドルが下落した為、プラチナ相場は805ドル付近まで値を伸ばした。月末にかけては、これまでの上昇を背景に売りが優勢となり785ドル付近まで下落して8月の取引を終えた。月内レンジは、755-845ドル。

海外銀相場

銀相場は15.60ドル付近でスタート。1日にはドル高や米金利上昇を受けて下落した金相場につれ安となり、15.40ドル台まで下落した。その後、上旬は為替相場を眺めて15.40ドルを挟んだ狭いレンジでの推移が続いた。6日にはドル高を背景に15.30ドル付近まで下落したが、8日にはドルが軟化したことなどから、銀相場は再び15.40ドル付近まで値を戻した。中旬にかけては、ドルが堅調に推移したことを受けて下落した金相場につられて、銀相場も値を崩す展開となった。13日に堅調なドル相場を背景に節目の15ドルを割り込むと、15日には、ドル高に圧迫されて大幅下落した金相場につれて14.30ドル付近まで急落となった。月後半にかけては、金相場が切り返したことなどが好感され、銀相場も値を戻す展開に。21日にはFRBの利上げ姿勢に対してトランプ大統領が不満を示したことを受けてドル安が進んだことから、銀相場は14.80付近まで上昇、27日にはドル安を受けて上昇した金相場につれて、14.90ドル付近まで値を伸ばした。月末にかけては、これまでの上昇を背景にドルが再び切り返したことが圧迫材料となり、14.60ドル付近まで反落して8月の取引を終えた。月内レンジは、14.30-15.60ドル。

為替相場

ドル円相場は111.80円付近でスタート。1日には日銀による金融緩和継続の方針が示されたことからドル円相場は112.10円付近までドル高に振れたが、その後は111円を挟んだ小幅な値動きとなった。6日には対ユーロでのドル買いが加速し、ドル円相場も111.50円付近まで円安に振れたが、8日には111円を割り込む場面も見られた。その後、米国・トルコ関係の悪化やブレグジット失敗への警戒感などからリスク回避の円買いが優勢となった。10日には米国がトルコへの経済制裁を表明したことからトルコリラが急落、欧米株式市場が下落したため、リスク回避の円買いが拡大しドル円相場は110.50円付近まで円高に振れた。さらに13日にはトルコ市場への懸念が燻るなか、110.10円付近まで円高が進んだ。その後、トルコ中銀がトルコリラ安の是正措置を発表した為、111円台に回復する場面も見られたが、月後半にかけては、トランプ大統領によるドル高牽制発言を受けてドル円相場は再び弱含む展開に。20日にトランプ大統領がFRBの利上げ政策について不満を示したことから、110円付近までドルが下落、翌21日には一時109.80円付近までドル安に振れた。しかし、その後はドルの利上げ継続の方針が示されたことや英国のEU離脱交渉への警戒感が後退したことから、円売りが優勢となった。24日にドル円相場は111.50円付近まで買い戻されると、29日にはブレグジットへの警戒感の後退やNAFTA交渉進展への期待感も相俟って、リスク回避通貨の円は売りが優勢となり、ドル円相場は111.80円付近までドル高に振れた。月末にかけては、米中貿易摩擦への懸念再燃を背景にドル円相場は111.10円付近まで値を落として、8月の取引を終えた。月内レンジは、109.80-112.10円。

ページトップ