貴金属マーケット相場概況(マンスリー)

2017年3月のマーケット概況

海外金相場

金相場は1,250ドル付近でスタート。月の前半から中旬にかけては米国の利上げ観測を背景に軟調な地合いとなった。2日に米連邦準備制度理事会(FRB)高官の追加利上げに対する前向きな発言を受けて1,230ドル付近まで大幅下落すると、7日には中旬に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測が圧迫要因となり、1,215ドル付近まで下落。10日には2月の米雇用統計の良好な結果を背景としたさらなる利上げ気運の高まりを受けて、一時は節目の1,200ドルを割り込み、9営業日続落となった。13日にはこれまでの続落を受けた反動から小反発したものの、15日にはFOMCでの金融政策決定を前に様子見ムードの中、再び1,200ドル付近まで下落して取引を終えた。15日の引け後に発表されたFOMC声明では、事前の予想通り0.25%の利上げが発表されたが、同時に今後の利上げペースが加速しないとの見通しが示唆されたことから、金相場は一転して値を伸ばす展開となった。翌16日に1,230ドル付近まで上昇すると、22日には米政権運営の先行き不透明感を背景としたリスク回避の動きも相俟って、1,250ドル付近まで上伸。23日には急激な上昇を受けた利益確定売りなどに小反落したものの、27日には米医療保険制度改革(オバマケア)代替法案の議会採決撤回を受けて、米政権運営への懸念が強まったことから、金相場は1,260ドル付近まで上伸した。月末にかけては、良好な米経済指標を背景としたドル高などに若干値を落とし、1,250ドル付近で3月の取引を終えた。月内レンジは、1,195-1,260ドル。

海外プラチナ相場

プラチナ相場は1,025ドル付近でスタート。月の前半は米国利上げ観測を受けて下落した金相場につられ、軟調に推移する展開となった。1日に1,015ドル付近まで値を落とすと、翌2日にはドル高や金相場の下落を背景に売りが優勢となり、節目の1,000ドルを割り込むと985ドル付近まで急落した。8日には米国の雇用関連指標が市場予想を上回ったことを受けて利上げ見通しが一層強まると、プラチナ相場は950ドル付近まで値を落とし、さらに9日には935ドル付近まで下落した。その後、中旬にかけては米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、今後の利上げペースを見極めたいとの思惑から、模様眺めとなりほぼ横ばいで推移。15日の引け後に発表されたFOMC声明では、事前の予想通り追加利上げが決定されたものの、利上げペースの加速を示唆するものではなかったことからドル安となり金相場が上昇すると、プラチナ相場も買いが優勢となり、16日には970ドル台中盤まで上昇した。その後、月の後半にかけては米医療保険制度改革代替法案の議会採決撤回などを受けて、米政権運営能力への懸念を背景としたドル安などから、プラチナ相場は比較的堅調な推移となり980ドル付近まで上昇した。しかし、28日に主要生産国である南アフリカ通貨のランドが急落すると、プラチナ相場は売りが先行し、950ドル付近まで大幅反落。月末にかけても弱地合いが続き、950ドル付近で3月の取引を終えた。月内レンジは、930-1,025ドル。

海外銀相場

銀相場は18.30ドル付近でスタート。月前半は米国の利上げ観測を背景に下落した金相場に追随し、値を崩す展開となった。2日には米FRB高官の発言を受けた早期利上げ観測が圧迫材料となり、銀相場は17.70ドル付近まで大幅下落、その後は小反発する場面も見られたが、金相場につられ軟調な地合いとなり、8日には米雇用関連指標の好調な結果を受けた金相場の下落につられて、17.30ドル付近まで値を落とした。10日には、発表された2月の米雇用統計が堅調な内容であったことから米国の早期利上げ観測が強まり、銀相場は売りが先行し17.00ドルを割り込んだ。その後は、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見姿勢が強まり横ばいで推移、15日の取引終了後に発表されたFOMC声明では、事前の予想通り追加利上げが決定されたが、今後の利上げペースの加速が示されなかったことから、銀相場は17.30ドル付近まで大幅上昇した。月の後半にかけても、銀相場はFOMC後の強地合いを維持した。21日にはドル安などを背景に17.60ドル付近まで上昇、27日には米医療保険制度改革代替法案の採決撤回を受けて金相場が上昇したことから、銀相場は金相場につれ高となり、18.10ドル付近まで上伸した。月末にかけても銀相場は堅調に推移し、18.30ドル付近で3月の取引を終えた。月内レンジは、16.80-18.40ドル。

為替相場

ドル円相場は112.90円付近でスタート。前月末に行われたトランプ米大統領の議会演説は無難に通過し、相場への影響は限定的であったが、月前半はFRBによる利上げ期待等を背景にドルが強含む展開となった。3日には米国の追加利上げ観測を背景に、ドルは114.70円付近まで上昇。その後8日までは114円を挟んで揉み合う展開となり、8日に発表された米雇用関連指標が事前予想を上回ると、10日には115.50円付近まで値を伸ばした。その後も、米利上げペース加速期待などを背景にドルは堅調に推移していたが、15日の引け後に発表されたFOMC声明では予想通り利上げが決定されたものの、利上げペースの加速が示唆されなかったことから、ドルは月後半にかけて軟調な地合いとなった。17日には米インフレ関連指標の悪化を受けて112.60円付近まで下落し、23日には米医療保険制度改革代替法案の延期報道が伝わると、110.60円付近まで売り込まれた。さらに27日には米医療保険制度改革代替法案の議会採決撤回を受けて、ドル円相場は110.10円付近まで下落したが、月末にかけては、発表された米経済指標が概ね良好な内容となったことから、111円台を回復し、111.30円付近で3月の取引を終えた。月内レンジは、110.10-115.50円。

ページトップ