HOW TO

お金の貯め方・使い方|資産運用 How to guide 001 | 2017.12.25
子どもが大学を卒業するまでにかかる費用は?
Text by

GOLD PRESS 編集部

GOLD PRESS Editors

子どもが一人前になるまでの総額は、諸説が入り乱れています。
ここでおおよその額だけでもしっかりと把握しておきましょう。

子どもひとりあたりにかかる教育費は、大学卒業までにおおよそ2000万円。そう聞いたことのある方も多いのではないでしょうか?

実際、子育てにはどれくらいのお金がかかるのでしょう?いつまでに、いくら用意しておけばいいのでしょうか?

ここでは日々の仕事と家事でゆっくりと考える時間がない方のために、「子どもが生まれたら考えておきたいお金のこと」をテーマにして前後編で解説します。前編となる今回は「教育費の総額の目安」を紹介しましょう。

I. 大学卒業までにかかる教育費の総額は?

はじめに結論から述べます。子どもが誕生してから大学卒業までにかかる教育費は、766万円〜2238万円といえそうです。

このデータは、2015年11月に開催された「第1回 一億総活躍社会に関する意見交換会」で、東京大学 大学総合教育研究センター教授の小林雅之さんが文部科学省の統計を出典としてまとめたもので、幼稚園(3〜5歳の3年)、小学校、中学校、高校、大学の各過程で発生する教育費を示したものです。ここでいう「教育費」には、学校教育費(いわゆる学費)だけでなく給食費、学校外活動費(習いごとなどで発生する費用)も含まれています。

766万円〜2238万円の間も説明しましょう。

ひと口に「教育費」といっても、実に3倍の差があることがわかります。

II. 教育費は無償化される?

2017年11月に発足した第4次安倍内閣は、「教育無償化」を公約のひとつに掲げて発足しました。ただ、どのような制度になるかは議論の真最中です。

幼児教育については、当初は認可保育園のみの無償化だったのですが、認可に入園できなかった保護者の反発を受けて、認可外保育園も対象に含めて議論するようになりました。高等教育の無償化は、現時点では所得の低い世帯の子どもに限定する方針で制度設計が進められています。

無償化の対象に入らない子どもについては、在学中は授業料の支払いを免除し、卒業後に一定以上の所得を得られるようになったら払う、という制度も議論されています。

教育の無償化については、将来実現する可能性はあります。ただし、どんな家庭の子どもでも適用されるわけではない、と考えておきましょう。

III. 子どもの才能を伸ばしてあげたい、という親心

さて、ここまでに「教育費」の目安と将来の制度について紹介してきました。ただし、費用はあくまでも概算と考えておきましょう。というのも、習いごとや進学先によって費用はいかようにも変動するからです。

例えば、ピアノを習い始めて才能が認められたら、それを伸ばしてあげたいと考えるのが親心。そうすると、もっとたくさんレッスンを受けさせたい、いつでも練習できるようにピアノを買いたい、もっと良い先生の教えを受けるために週末は泊まりがけで遠方に行こうと、夢も構想も費用もどんどん膨らんでいきます。

先のピアノの例をもとに、私立音楽大学の雄・国立音楽大学に進学するケースを考えてみましょう。国立音大は初年度に約220万円、卒業まで4年間で約820万円の費用がかかります。初年度に大学に納付する額としては、国立大学で81万7800円、公立大で93万1235円、私立文系で114万6819円、私立理系で150万1233円、私立の医科歯科系で460万6887円が平均額です。

高等教育にかかるお金だけで、これほどの開きがあるのです。

IV. 子どもの成長とともに−−

子どもは、なんの趣味ももたずに淡々と年齢を重ねていく存在ではありません。学校生活や習いごとだけでなく、友達同士でゲームで遊んだり、思春期に入れば恋愛したりするようにもなるでしょう。そうやって家庭から学校、地域へと自らを開いていって、社会の一員になっていくのです。

子どもが成長していくのに伴い、さまざまな費用が発生していきます。先に述べた習いごとの費用も、文化芸術だけでなくスポーツでも同じように高騰していきます。また、ピアノでもフィギュアスケートでも野球でも、上達すればするほど親も成長にコミットしていくようになるでしょう。親のリソース(お金・時間)が、ますます習いごとに割かれるようになっていきます。

このように仕事と育児・家事に忙しい生活のなかで、どうやってお金を貯めていけばいいのでしょうか? お給料は、長い目で見れば増えていくとしても、単月・単年で劇的に増えることは稀です。支出も、あまりに減らしてしまえば、生活に楽しみを見つけられなくなってしまいます。

数十万円から数百万円もの学費が一度に発生する進学、毎月・毎年のように費用が高くなっていく習いごとに、どうやって備えればいいのでしょうか?

後編では、仕事と子育てを両立させながらしっかりお金を貯めていくための「投資と運用」についてご紹介します。

V. まとめ

1 “大学卒業までにかかる教育費の目安は766万円〜2238万円”
2 “「教育無償化」はあまり当てにしないこと”
3 “習いごとや大学によって教育費は大きく変動する”

冨田秀継
Words: 
Hidetsugu Tomita
イラスト中根ゆたか
Illustration: 
Yutaka Nakane
インフォグラフィック金田介寿
Infographics: 
Kaiju Kanada