国際金価格と言う時、それは「米ドル建て金価格」のことを指しています。ポンド建てではなく、ユーロ建てでもなく、なぜ米ドル建てなのかと言えば、米国が世界最大の経済大国であるとともに、米ドルが世界の基軸通貨としての地位にあるからに他なりません。
ところで、ひとくちに国際金価格とは言っても、金現物価格はロンドン金市場で一日2回値決めされる価格(フィキシング・プライス)が指標となり、金先物価格はニューヨーク金市場における取引価格が指標となっています。ただし、いずれの価格もドル建てであることには変わりありません。 一方、各国国内の金価格は、国際金価格の動きにリンクして上がったり下がったりします。そして同時に、国際金価格が米ドル建てであることから、各国国内金価格は米ドル為替相場の動きにも連動して上下します。たとえば日本国内の場合で言えば、国内金価格は国際金価格に連動するとともに、円対米ドル為替レートが円高ドル安に動けば国内金価格は下がりますし、円安ドル高に動けば国内金価格は上がることになります。