インフレに強い資産(不動産や金などの実物資産)を保有することで、インフレによる金融資産の目減りを回避する方法のことです。インフレとは、簡単にいえばモノの値段が上昇することです。そしてモノの値段が上昇するということは、貨幣の価値が相対的に低下することを同時に意味しま す。仮にモノの値段、つまり物価が1年間で10%上昇し、その時の金利が仮に5%だとすると、貨幣の価値は5%目減りすることになります。100万円が95万円の購買力しか持たないことになるということです。こうしたインフレのトレンドでは資産保全の観点からインフレ・ヘッジが求められるわけです。
21世紀初頭の現在、世界的に過剰流動性(カネ余り現象)が高まる一方で、巨大な人口を抱える中国、インド、ブラジル、ロシアなどの経済成長でモノの需要が旺盛になっています。この二つの大きなインフレ要因から、原油価格や石油製品などのモノの値段が長期的に上昇しています。そして金の価格も同様に上昇トレンドを描いており、古来よりインフレ・ヘッジ資産として認められてきた金に、ますます注目が集まっています。