従来の株式や債券など「紙の資産」への「伝統的投資」の損失分を補ってくれると期待される資産群への投資のことをいいます。このカテゴリーには、ヘッジファンド、未公開株、不動産証券、そして金などの天然資源が含まれます。2000年に米国ITバブルが崩壊した頃から欧米の年金ファンドなどが注目し始め、その後米国同時テロをきっかけに株式、債券を始めとした「紙の資産」が一斉に値下がりしたことから、ことさらに注目を浴びるところとなりました。
ちなみに米国では年金資産運用にすでに金が使われ始めています。株や債券だけでは、世界的金融不安などの信用リスクやその処方箋としての多額な各国の財政出動の結果、今後懸念されるインフレリスクをヘッジできないために、代替資産を組み込む動きが本格化しているのです。
ただし代替投資は決して運用の主役ではなく、あくまでも脇役と捉えられています。したがって全資産の10%程度を振り向けるのが妥当とも言われています。