ヘッジ

ヘッジというと、最近ではヘッジファンドを思い浮かべる向きが多いようです。

国際金融システムを揺るがす諸悪の根源のように考えられ、そのためにヘッジそのものがリスキーな取引であるかのように誤解されているフシがあります。しかし本来のヘッジとは、将来被り得るリスクを回避または最小化するための取引(保険つなぎ)行為を指しています。

弊社のような金製錬会社が行なうヘッジ行為を、具体例をまじえてご紹介しましょう。
たとえば本日、金製錬会社が顧客から金地金の注文を受けたとします(これは現物取引ですから金価格はこの時点では確定せず、現物を渡す1か月後に確定します)。
同社は注文の金地金を製錬するために、金鉱山会社から本日の金価格(仮に1,000円/gとします)をベースに「金の原料(鉱石)」を購入します。
ところが、本日の金価格と1か月後の金価格は必ずしも同じではありませんから、期間差による価格リスクを回避できなければ事業が成り立ちません。そこで、原料の購入と同時に貴金属ディーラーに対して1か月後にでき上がる金地 金を同価格・同数量にて渡す先物売りを行ないます。この行為をヘッジと呼ぶのです。

ただし、これだけでは肝心の取引は手仕舞われておらず、金地金が実際にでき上がった1か月後に、取引は次のように完結します。

でき上がった金地金は、その時点で注文をいただいた顧客へ販売されます。金価格が仮に800円/gになっていた場合には、-200円/gの損失。
しかし同時に、1か月前に1,000円/gで先物売りを行なった貴金属ディーラーに対して「反対売買(差金決済)」を行ないます。ここで+200円/gの利益が発生。
これで取引はすべて手仕舞われ、損失と利益は相殺されるのです。

仮に、1か月後の金価格が1,200円/gになっていた場合には、顧客への販売で+200円/g、貴金属ディーラーに対する反対売買で-200円/gとなり、利益と損失は相殺されます。
この場合には、ヘッジしなければ良かったことになりますが、金製錬会社は価格差で一獲千金を狙う事業を行なっている訳ではありませんから、リスク回避を第一に考えてこのようなヘッジ取引をつねに行なっているのです。

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