日本円の側から見た場合、日本以外の国の通貨、たとえば米ドルやユーロは「外貨」として分類されます。そして外貨による預金や外国の株式・債券のことを、一般に「外貨(建て)資産」と呼び習わしています。
こうした「外貨(建て)資産」に投資する場合、通常はその時の為替レートで、円資金を米ドルやユーロなどの外貨に換えることになります。それと同じように「外貨(建て)資産」を満期時や解約時に再び日本円に戻す場合も、その時の為替レートが適用されます。 ご存知のように為替レートは時々刻々動いていますから、「外貨(建て)資産」の価値は、「資産そのものの価値」だけでなく「売買時の為替レート」によっても左右されるところとなります。したがって売買のタイミングによって為替差益や為替差損が発生する資産であることを認識しておく必要があるでしょう。
ところで金は世界的には米ドル建てで取引されています。日本で売買する場合に適用される金価格は円建てですから、そこには為替レートが反映されています。ペーパー資産である外貨預金・外国株式・外国債券と、現物資産である金地金や金貨とは、その性質が根本的に異なってはいますが、このような観点で見ると金もある意味で「外貨(建て)資産」と言うことができます。