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ドルと金価格は逆相関が基本。でも例外あり?関係性を知って賢く投資しよう

金は通常、米ドル建てで取引されているため、金価格は米ドルの値動きの影響を受けやすく、その値動きは原則「逆相関」だと言われています。しかし実際は例外的な動きをすることも少なくありません。

そこでこの記事では、米ドルと金価格の相関関係や過去の値動き、例外的な値動きをしやすいタイミングについて説明します。金取引の参考にしてください。

この記事において金価格とは海外価格を指します。

    この記事のポイント

  • 金の価格は米ドルと「逆相関」の関係性
  • 米ドルの動きを知るために、アメリカの金融政策を把握しておこう
  • 世界的な金融危機が起こった時などは、例外的な値動きをすることもある

米ドルと金価格は「逆相関」が基本

金は以前から「有事の金」と言われ、「安全資産」として一定の人気を保っています。金は米ドル建てで取引されており、原則として「ドルが上がれば金価格が下がる」、「ドルが下がれば金価格が上がる」といった逆相関の関係性となっているのです。

なぜ金価格は米ドルと逆に動くのでしょうか。仮に世界的な経済不安につながる出来事が起きたとします。すると世界の中心であるアメリカ経済を不安視する動きが強くなり、米ドルの価格が下落しやすくなります。一方、こうした局面においては株式などのペーパー資産よりも金価格が上昇しやすくなり、その結果、米ドルと金は逆の値動きとなるわけです。

逆に、世界やアメリカの経済状況が好転した際には、米ドルが上昇し、安全資産としての金よりもペーパー資産にお金が集まりやすくなるため、金価格は下落しやすくなります。

米ドルと金価格の推移をチャートで確認しよう

では実際に米ドルと金価格の最近の値動きを確認してみましょう。以下のチャートによると、おおむね逆相関になっていることがわかります。

※海外価格および為替レート(ドル円)の単位を統一するため、2019年6月1日を100として指数換算

コロナショックのタイミング(2020年)

2020年2月下旬、新型コロナウイルス感染症の流行を引き金にコロナショックが起きたのは記憶に新しいでしょう。金価格はコロナショック直後こそ下落しているものの、2020年6月頃からは大きく上昇しました。一方、米ドルの価格は2021年の初めまで継続して緩やかに下落しており、上昇する金価格とは反対の動きをしていることがわかります。

コロナショックからの経済回復局面(2022年)

2022年はコロナショックからの回復局面が続いた時期です。アメリカやヨーロッパ諸国などでは、2022年の初頭から国の基準金利を上げる「利上げ」などの金融引き締め政策が行われるようになりました。この時期には世界経済の回復基調が強まり、米ドルの価値は上昇しています。対して金価格は米ドルと反比例するように下落し、2022年の秋頃には2020年の価格水準まで戻りました。

しかし、その後の2022年末には急激な利上げの影響で消費者物価指数などがやや悪化したため、回復ムードが途切れ米ドルは下落基調となります。この時金価格は上昇に転じており、ここでも逆相関になっています。

米ドルの価値を予想するなら「アメリカの金融政策」に注目

金価格は米ドルの影響を色濃く受けるため、米ドルの値動きを把握することが大事であり、そこで注目したいのがアメリカの金融政策です。なお、金融政策とはその国の中央銀行が経済や物価を安定させるために行う政策のことを指し、アメリカの中央銀行にあたるのがFRBです。

FRB:The Federal Reserve Board 連邦準備制度理事会

FRBは原則年8回のFOMCを開催し、アメリカの経済動向を見据えて、利上げや利下げ、量的緩和政策(中央銀行が市場に供給する資金の量を増やし、金融市場の安定や景気回復を図る政策)の実行など、アメリカのさまざまな金融政策を決定します。

FOMC:Federal Open Market Committee 連邦公開市場委員会

例えば、2022年3月、FOMCは量的緩和政策から金融引き締め政策に転じる声明を発表し、その月から11月まで連続して利上げを行いました。金利が上昇する局面では米ドルの価格は上がりやすくなります。その結果、前述のような米ドルの上昇が起こり、金利上昇のメリットが得られない金価格は反落しました。

常にセオリーどおりの値動きとなるわけではありませんが、金を取引する際にはFRBの動向やFOMCの声明を注視しておくと良いでしょう。

米ドルと金が逆相関にならないタイミングは?

一方、これまでのチャートを見ると、米ドルと金価格が逆相関にならなかったタイミングも複数見受けられます。イレギュラーが起こりやすい主なタイミングは以下のとおりです。

世界的な金融危機が起こった時

2008年のリーマンショックなどの世界的な金融危機が起きると、米ドルと金価格は同じ方向に動くことがあります。

例えば、リーマンショック時には、米ドルと金価格が同時に上昇しました。なぜ米ドルも上昇するのかというと、為替相場においては世界の基軸通貨である米ドルが安全資産として捉えられているからです。危機的な局面において、投資家が安全性を優先した時には米ドルと金は同じ動きをしやすいと言えます。

戦争や地域紛争が起こった時

戦争や地域紛争によって地政学的リスクの気運が高まると、投資家が金だけでなく安全資産として米ドルを買うようになります。例えば、2022年2月にロシアがウクライナ侵攻を開始した際には、有事の金だけでなく米ドルも買われ、同時に価格上昇が起こりました。よって、戦争や地域紛争が起こった時にはイレギュラーな値動きに注意する必要があるのです。

アメリカのインフレ率が高くなった時

一般的にその国のインフレ率が高くなると、原則として金価格も上昇します。しかし、そのインフレ率が予想に反して急上昇した場合、過度なインフレによる景気後退が懸念され、米ドルの価値が下がりやすくなります。

ここで市場動向を注視しましょう。FRBが利上げを行った場合、一時的に米ドルの価値が上昇しやすくなるので、米ドルと金価格が同時に上昇する可能性があります。

米ドルの値動きを気にしたくないなら「純金積立」がおすすめ

米ドルと金価格は逆相関の関係性がセオリーではあるものの、過去を振り返るとイレギュラーな相場を何度も形成してきたことがわかります。そもそもどんな資産もその値動きは読み切れないものです。値動きに一喜一憂しないようにするには、金を毎月一定額、継続して購入する「純金積立」がおすすめできます。

純金積立ではあらかじめ一定の金額を設定して金を購入していきますが、この買い方は「ドルコスト平均法」と言われ、価格が低い時には多く、価格が高い時には少なく購入するため、購入単価が平準化されるのが特徴です。よって、高値づかみのリスクを回避しやすくなります。長期的に金を保有するなら検討したい購入方法のひとつです。

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まとめ

安全資産として人気の高い金は、米ドルと逆相関の値動きになりやすいという特徴があります。しかし、セオリーどおりにならないケースもあります。より安定した価格で金を保有する方法のひとつとして純金積立が挙げられます。長期的な資産形成のためにも検討してみてはいかがでしょうか。

※本記事は投稿時の情報です