プラチナは金よりも希少性が高い金属であり、自動車産業や宇宙開発といった工業分野において高いニーズがあり、投資商品のひとつとしても注目されています。
本記事ではプラチナETFのメリット・デメリットを解説するとともに、長期の資産運用や分散投資に適しているかを解説します。
(プラチナETFは当社の商品ではありませんのでご参考としてご一読ください)
目次
プラチナとは
プラチナは指輪やネックレスなどのジュエリーのほか、ペースメーカーやインプラントといった医療器具、自動車や冷蔵庫など、私たちの身近な製品に使用されている貴金属です。その白い独特の輝きから「白金」とも呼ばれ、限られた地域でしか産出されないため希少性の高いことが特徴です。その希少性の高さから、一般的なクレジットカードが「プラチナカード>ゴールドカード>一般カード」という順でランク付けされていることでも知られています。
プラチナと金の産出量・産出国比較
代表的な貴金属であるプラチナと金との産出量および産出国を見てみましょう。
プラチナ | 金 | |
産出量 (※リサイクルを含む) |
約220t | 約5,000t |
主な産出国 |
南アフリカ・ロシア ・ジンバブエ |
中国・オーストラリア ・ロシア |
※2023年のデータを元に作成
出典:PGM market report May 2024(Johnson Matthey)
Gold Demand Trends Full Year 2023(The World Gold Council)
MINERAL COMMODITY SUMMARIES 2024 (United States Geological Survey)
プラチナの供給量は金の20分の1程度であり、金と比べて供給量が少ないことが分かります。
また、プラチナの主な産出国は南アフリカ・ロシア・ジンバブエですが、その中でも南アフリカが全世界の産出量の半分以上を占めています。従って、南アフリカの政治や経済情勢がプラチナの供給量や価格に大きな影響を与えているのです。
なお、金の主な産出国には中国・オーストラリア・ロシアなどが挙げられますが、プラチナのように全世界の産出量の半分以上を占める産出国はなく、一国の政治や経済情勢が与える影響はプラチナに比べて低いと言えます。
プラチナと金の価格比較
プラチナと金の国内小売価格については、2024年10月上旬時点でプラチナは5,000円/g台、金は13,000円/g台で取引されています。更に2014年から2024年の10年間の動きを見ると、プラチナは2014年の5,000円/g前後からコロナショックにより一時2,500円/g台まで下落したものの、その後回復しました。一方で金は2014年の4,500円/g前後からコロナショックや地政学的要因により13,000円/g台にまで達しています。
【プラチナと金の国内価格推移】
※2014年1月〜2024年9月の各月最終営業日の価格を元に作成
データ引用元:三菱マテリアル GOLD PARK
プラチナETFとは
ETFとは「Exchange Traded Funds」の略称で、上場投資信託と呼ばれる投資商品です。
東京証券取引所をはじめとした金融商品取引所に上場している投資信託で、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などの値動きに連動するインデックス型と特定の指数には連動しないアクティブ型があります。
ETF以外の投資信託にも日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などの指数に連動する銘柄はありますが、それらの投資信託は基準価額が日ごとに算定され、価格の更新が1日1回に限られます。
しかしETFはこのような制限がなく、株式と同じ感覚で常に変動する値動きに合わせて売買が可能です。
「プラチナETF」とは、プラチナの相場に価格が連動するように運用されるETFであり、リアルタイムに変動する価格を見ながら取引を行うことができます。
日本国内の証券会社で購入可能なプラチナETFには「純プラチナ上場信託」や「Wisdom Treeの白金上場投資信託」の2つがあります。
当社のマイ・ゴールドパートナー(プラチナ積立)と異なり、プラチナの現物を購入・保管するものではないので、投資した分のプラチナを現物(地金)に交換することはできません(一部プラチナETFで現物と交換できる商品はあるようですが、交換単位が大きく、交換費用も当社マイ・ゴールドパートナー比割高のようです)。
プラチナETFのメリット
プラチナ投資には現物購入をはじめとしたさまざまな方法がありますが、その中でプラチナETFにはどういったメリットがあるのでしょうか。
現物を保管・管理する必要がない
プラチナの現物を購入する場合は自宅の金庫や貸金庫などで保管しなければならず、そのためのコストや管理の手間がかかります。
しかし、プラチナETFは現物を購入するわけではないため保管する必要がなく、盗難・紛失のリスクを軽減できるのがメリットです。
まとまった資金がなくても始められる
2024年10月現在、プラチナ1gあたりの価格は5,000円台で推移しています。
そのため例えば100gのプラチナ地金を購入しようとすれば、50万円ほどの資金が必要になります。
しかし、プラチナETFの場合は4,000円程度(2024年10月現在)の少額から始められる銘柄もあることから、手元にまとまった資金がない方でも手軽に始めることができます。
空売りで利益を出せる可能性がある
空売りとは主に信用取引のひとつで、手元にない株式などの資産を借りた上で売る行為を指します。
プラチナETFは信用取引が可能なため、相場が高い時に空売りし、相場が下がったタイミングで買い戻すことで利益を得ることができます。
プラチナETFのデメリット
先述とは反対にプラチナETFのデメリットとして考えられるのは以下になります。
プラチナ現物と同様の価格変動リスクを負うことになる
ETFは分散投資の手段として有効な投資商品ですが、プラチナETFはプラチナ価格に連動する設計や運用となるため、プラチナの価値が下がると元本割れするリスクも十分に考えられます。
プラチナは希少性の高い金属ですが、主に自動車産業や宇宙開発など工業分野でのニーズが高いため、価格が景気の動向に左右されやすい特性があります。
また、プラチナ産出の大部分を担う南アフリカの政治的・経済的な情勢もプラチナ価格の変動要因になります。
よって短期でのリターンが期待できる一方で、リスクもあるということを十分に理解した上で運用しなければなりません。
プラチナETFは資産運用や分散投資におすすめなのか
資産運用の目的や投資のスタイルは人によって異なり、それぞれにマッチした投資商品を選ぶことが大切です。
そのために、まずは投資商品の特徴や強みを正確に把握しておく必要があります。
前述でご紹介したとおり、プラチナETFは景気の動向に左右されやすい投資商品です。
常に変動する価格を見ながらタイミングを見計らって取引することができれば短期的なリターンを狙うこともできるでしょう。
しかし、安定的な資産運用や分散投資を目的とする場合には、他の投資商品も検討してみることをおすすめします。
金ETFとの比較
プラチナETFと同様に希少金属を対象とした投資商品として金ETFがあります。
「有事の金」と呼ばれることも多く、戦争や紛争、世界的な恐慌などによって景気が悪化した時に価格が上昇しやすい点が大きな特徴です。
そのため株式や投資信託、債券などとあわせて金ETFを保有しておけばリスクを分散でき、万が一の時でも大切な資産を守ることが期待できます。
以上のことから景気の変動に合わせてリターンを狙うのであればプラチナETFがおすすめで、リスク分散を目的として長期の資産運用を目指すのであれば金ETFがおすすめと言えるでしょう。
ちなみに金ETF以外にも金投資にはさまざまな方法があり、自分の運用スタイルに合った方法を選ぶことが大切です。リスクを抑えながら運用したい方には金額を設定して無理なく積み立てることのできる純金積立もおすすめです。
純金・プラチナ積立なら三菱マテリアルのマイ・ゴールドパートナー
これから金、およびプラチナ積立を始めようと考えている方は、大切な資産を安心して預けるためにも信頼できる運営会社を選ぶことが大切です。
しかし「どこの運営会社を選べば良いのか分からない」、「さまざまな候補がありすぎて選ぶことができない」とお悩みの方には、三菱マテリアルのマイ・ゴールドパートナーをおすすめします。
三菱マテリアルは明治29年(1896年)から100年以上にわたって金の製錬に取り組んできた歴史があり、国際基準の高い品質を保証しています。
マイ・ゴールドパートナーでは金だけではなくプラチナや銀の積立もでき、月々3,000円から無理のない範囲で積立購入ができるほか、年2回まで任意の月を指定して、月額積立購入金額に加算できるボーナス月プラス積立購入や各種スポット購入にも対応しているため、ご予算に応じて無理なく購入できます。
年会費は800円、積立購入手数料は1,000円につき26円(消費税込)または31円(消費税込)、ボーナス月プラス積立購入や各種スポット購入の場合には手数料がかかりません。
保管料は消費寄託預かりでは無料、混蔵寄託預かりでは有料です。口座管理料はかかりません。
積み立てた金やプラチナは現物を受け取ったり、金貨で返還を受けたり、市場売却受託サービスを利用して金銭で返還を受けることができます。
現物引出手数料は金地金1本あたり4,000円~7,500円(サイズによって異なります。500g以上の金地金は無料)。送料は1,500円(保険料込)です。
オンライントレード(インターネット取引サービス)を利用すればお手軽に取引ができるため、買い時や売り時を逃すことも少ないでしょう。当社店頭価格より優遇※されたWeb価格が適用されます。
※Web価格は当社店頭価格に比べ、金・プラチナで10円/g、銀で0.15円/gの優遇となっております。適用対象はオンライントレード取引での当日スポット購入、等価メタル変更サービス、市場売却受託サービスです。
詳細比較は以下ホームページ「マーケット情報・最新の価格」をご覧ください。
また「会員継続ボーナス」というユニークな特典があり、会員が会員契約期間開始日から会員契約期間満了日までマイ・ゴールドパートナーを継続してご利用いただいたことに対する特典として、会員契約期間満了日にお客様の消費寄託残高に加算します。
なお、金・プラチナ・銀の消費寄託、混蔵寄託の購入取引が対象です(混蔵寄託は金のみの取扱いとなります)。詳細は以下ホームページをご参照ください。
まとめ
プラチナETFは景気の動向に左右されやすい投資商品です。
短期でリターンを狙う場合には選択肢のひとつになりますが、長期的に安定した資産運用を行いたい方や分散投資を検討している方は、ほかの投資商品も選択肢に入れて検討しましょう。
例えば金は安全資産として認知されており、プラチナに比べて安定した価値が認められているため、長期での資産運用や分散投資に適しています。
安定的に資産運用を行いたい方、短期でリターンを狙う方、投資方法はそれぞれですが、三菱マテリアルのマイ・ゴールドパートナーは純金積立、プラチナ積立の両方を揃えておりますのでこの機会に是非ご入会の検討をお願いいたします。
※本記事は更新時の情報です