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金・銀・プラチナなどの先物取引とは?現物取引との違いも理解しよう

先物取引はレバレッジを活用して効率的に利益を狙える仕組みから、投資家の注目を集めている金融取引です。金・銀・プラチナなどの貴金属も先物取引の対象ですが、仕組みが複雑で思わぬ損失を招くリスクもあるため、特に初心者の方には難しく感じられることも少なくありません。

本記事では貴金属の先物取引の特徴や現物取引との違い、注意点について分かりやすく解説します。

    この記事のポイント

  • 先物取引はあらかじめ決められた価格で売買することを約束する取引
  • 金・銀・プラチナなどの貴金属でも先物取引ができるが、現物取引に比べてハイリスク・ハイリターンの特徴がある
  • 先物取引のリスクを抑えて安定的に運用したい場合は純金積立がおすすめ

貴金属の先物取引とは?

そもそも先物取引とはどのような金融取引なのでしょうか。まずは先物取引の仕組みやメリットについて学んでいきましょう。

先物取引について

先物取引とは取引時点で将来の売買価格を約束しておき、期日にその価格で売買する投資方法です。ここではある株式を例に先物取引の仕組みについて分かりやすく説明します。

現時点で1株あたり1,000円の株式を「3か月後に購入したい」と考えているとします。ただし株式は毎日市場で変動していることから、3か月後には1,200円に上がっているかもしれませんし、逆に800円に下がっているかもしれません。

「3か月後に1,000円でその株式を購入する」という約束を交わしておけば、株価変動に左右されずに取引できます。仮に3か月後に株価が1,200円になっていても約束どおり1,000円で購入することが可能です。ただし株価が800円に下がった場合、あらかじめ約束した価格で契約された取引となるため、1,000円で買わなければならない点に注意が必要です。

つまり、先物取引は「今後価格がどうなるか」という予測に基づいた上で、将来の売買をあらかじめ決める約束と言えます。

貴金属も先物取引の対象

先物取引はさまざまな商品が対象となっており、金・銀・プラチナなどの貴金属も取引の対象です。日本での金・銀・プラチナの先物取引はかつて東京商品取引所で行われていましたが、2020年7月27日に移管され、現在は大阪取引所で行われています。

前述のとおり、先物取引は「将来のある時点であらかじめ決定した価格で売買する約束」です。金の先物取引でもこの仕組みに基づく形で、将来あらかじめ決められた価格で金を売買することとなります。

現時点での価格と約束した日の価格差によって損益が決定し、予想どおりに価格が動けば利益となり、予想と逆に動くと損失が発生します。

先物取引で貴金属に投資するメリット

先物取引の大きな特徴は「レバレッジ」をかけられることです。レバレッジとは担保として預け入れた資金(=証拠金)よりも大きな金額の取引ができる仕組みを指します。

例えば、10万円を担保として預け入れて2倍のレバレッジをかけた場合、20万円分の取引が行えるようになります。これにより少ない金額でもまとまった利益を狙うことが可能です。

また、先物取引では差金決済という仕組みがあり、期日を迎えた際に「あらかじめ約束した価格」と「その日の実際の価格」の差額のやりとりのみで取引を完結することができます。これにより実際に商品の売り買いをする手間をかけずに取引することができます。

通常、現物取引では「値上がりしそうなものを購入して将来売却する」という方法で利益を得ますが、先物取引では将来値下がりしそうなものを「将来の期日に決められた価格で売る約束」をすることが可能です。これにより市場が下落局面に入っても、利益を得られるチャンスが広がるというメリットがあります。

また、先物取引は株式などの現物取引に比べて取引時間が長いことも特徴のひとつです。日本の取引所では8:45~15:45が日中立会(証券市場の通常の取引時間帯)、17:00~翌朝6:00が夜間立会(夜間で取引可能な時間帯)となっており、土日祝日や年末年始の休場を除けば、ほぼ24時間の取引ができます(2025年5月時点)。そのため休場日以外は時間帯をあまり気にせず、適切なタイミングで取引でき、チャンスを掴む可能性が高まるでしょう。

先物取引と現物取引との違い

先物取引と現物取引にはいくつかの違いがあります。取引を始める際にはその違いを十分理解することが重要です。

ここでは「現物の有無」と「取引期間」、「取引にかかる手数料」の3つの違いについてご紹介します。

現物の有無

先物取引では現時点と将来売買する時の「価格差」が決済の対象となります。そのため実際に現物を保有するわけではありません。現物取引では実際に金や銀などの貴金属を購入して取引を行いますが、基本的に先物取引では現物の引き渡しが発生しないことが大きな違いです。

ただし、先物取引でも現物の引き渡しを伴う場合もあり、これを「受渡し決済」と呼びます。現物を受け取って決済することを「現受け」、反対に現物を渡して決済することを「現渡し」と言います。

取引期間

先物取引と現物取引では取引期間も異なります。通常、現物取引では購入した資産をいつでも自由に売却できるため、短期的な保有だけでなく、長期的に保有することも可能です。

一方、先物取引では一般的に取引期限が定められていることから、短期売買が中心となります。ただし中には取引期限が定められていない「限日取引」も存在し、長期的な保有ができるものもあります。

取引にかかる手数料

金など貴金属の現物取引では売買手数料と現物を保管するための手数料がかかります。また、売買時には消費税が別途かかる点も押さえておきたいポイントです。

一方、先物取引では売買手数料がかかることは同様ですが、差金決済の場合には保管手数料や消費税は不要です。ただし決済手数料の支払いがあるため注意しましょう。

取引にかかるコストは先物取引を取り扱っている会社によって異なるため、取引時はどれくらいの手数料がかかるのか確認しておくことが大切です。

先物取引で注意したいリスク

先物取引を行う際は、主に以下の3つのリスクについて理解しておく必要があります。詳細を確認していきましょう。

大きな損失を負うリスクがある

先物取引ではレバレッジをかけた取引ができるため、効率よく利益を得られるメリットがある一方で、大きな損失を負うリスクがあることについて注意が必要です。

例えば、レバレッジ2倍で取引を行う場合、価格変動が2倍の影響を与えるため、少しの値動きでも損失につながる恐れがあります。レバレッジ取引はまとまった利益を狙える可能性があるものの、それに伴うリスクの大きさから慎重に取引する必要があります。

短期で売買の判断をしなければならない

先物取引では一般的に2か月や4か月、半年など取引期限が定められています。期限に達すると決済が行われるため、期限のない限日取引を除いて長期的に保有することができません。

したがって、取引を行う際は期限が来るまでの間に売買の判断をする必要があります。投資経験が浅い方にとって短期間で正しい投資判断を下す先物取引はややハードルが高いと言えるでしょう。

追加資金が必要になることがある

先物取引では「追加証拠金(追加保証金 略称:追証)」の入金を求められることがあります。追加証拠金とは市場変動によって預け入れている証拠金では足りなくなった際に負担する追加の保証金のことです。

追加証拠金の入金がなければ強制決済になることもあるため、これにより損失が確定するリスクがあります。先物取引を行う際は証拠金の状況を十分に把握した上でリスクを管理することが重要です。

なお、投資経験の浅い初心者の方にはリスクを抑えながら金へ投資する方法として「純金積立」をおすすめします。純金積立とは毎月任意の金額を設定して金を積立購入する方法です。

純金積立は先物取引と異なり取引期限や追加証拠金がないことに加えて、ドルコスト平均法という購入方法により取引のタイミングが分散されるため、価格変動リスクを軽減できるメリットがあります。長期的な資産形成の一環として金投資に取り組みたい場合は純金積立を検討してみましょう。

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まとめ

金・銀・プラチナなどの貴金属は先物取引でも売買が行えます。先物取引はレバレッジ取引によって資金効率を上げながら利益を期待できるメリットがありますが、その分リスクが大きくなる点に注意が必要です。

長期的な投資を前提としている方、リスクを抑えながら安定的に運用したい方、そして投資初心者の方は少額から始められる純金積立を検討してみるのが良いでしょう。

※本記事は投稿時の情報です