歴史的な物価高が続く昨今、大切な資産を守るために安定した資産運用をしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そのための方法のひとつに「銀積立」という投資商品があります。
本記事では銀積立の仕組みや概要、他の投資商品と比較した場合のメリットやデメリットも踏まえながら、どういった方に適した投資商品なのかをご紹介します。
目次
銀積立とは
銀積立とは毎月一定の金額を設定して、積立購入していく投資商品です。
実物資産を積立購入していくという意味では純金積立と同様の仕組みであり、あらかじめ設定した月々の購入金額分の銀を積立購入するドルコスト平均法を採用していることから、長期的に見れば購入単価を平準化でき、高値づかみのリスクを抑えられるのが特徴です。
銀は半導体や太陽光発電などの工業分野において必要不可欠な素材であり、約半分以上が工業用に用いられています。
特に半導体はデジタル化が進む社会において、今後さらなる需要の増加が見込まれることから、銀の需要は高まっていくと予想されます。
また、銀は鉛や亜鉛、銅などの副産物として産出される比率が高く、これらのベースメタルの需給状況も銀価格に大きな影響を与えます。
なお、銀積立は純金積立やプラチナ積立と合わせてサービス提供されているケースが多く、金属メーカーや証券会社といった運営会社に申し込むことで積み立てを始められます。
純金積立やプラチナ積立と同様にドルコスト平均法を採用し、月々数千円程度から無理のない範囲で購入できるため、投資経験のない初心者の方にもおすすめの投資商品と言えるでしょう。
銀積立のメリット
さて、銀積立は他の投資商品と比較してどのようなメリットがあるのでしょうか。
金に比べると安価に購入できる
実物資産として代表的なものに金がありますが、銀は金に比べて価格が安価で購入しやすい特徴があります。
2024年4月の金1gあたりの国内小売価格は12,701円、銀は152円でしたが、ところで「金銀比価」という言葉を知っていらっしゃいますか。
文字通り「金と銀の価格の比率」のことですが、金と銀の価値の比較を簡単に行うことができます。投資家やトレーダーはこの「金銀比価」で1gの金で何gの銀が購入できるかを判断し、金銀比価が高い時に銀を購入します(比価が低い時には金を購入します)。
例えば、2024年4月での「金銀比価」は前述の通りに83超えと大きな拡大が見られており、世界中の投資家が銀の割安感に注目、購入を増やしているようです。
これは足許での金に対しての割安感だけでなく、最近の銀価格の高いパフォーマンスに投資家が注目、銀への投資人気が集まっているのです。
足許の銀価格は過去1年間でほぼ金と同様の上昇幅、約1.3倍となっております。
2023年4月銀税込小売価格Ave121円/g⇒2024年4月銀税込小売価格Ave152円/g⇒1.26倍
2023年4月金税込小売価格Ave9,483円/g⇒2024年4月金税込小売価格Ave12,701円/g⇒1.34倍
この様に少ない投資額でもまとまった量の貴金属を購入できるのは、銀積立ならではの魅力と言えるでしょう。
この機会に金と同様、マイ・ゴールパートナーの銀積立を開始することで資産形成をされてはいかがでしょうか。
少額から投資できる
銀積立を提供している運営会社によって設定可能な積立購入金額は異なりますが、多くの場合月々1,000円から3,000円程度の少額から積み立てをスタートできます。
投資と聞くと手元にまとまった資金がないと始められないイメージがありますが、銀積立は手軽に始められるメリットがあります。
短期的なリターンを狙える
銀は金に比べると値動きの幅が大きく、短期的なリターンを狙える可能性があります。
投資商品として考えた場合、銀は金に比べると市場規模が小さく1gあたりの価格も安いため、大口の投資家などが取引を行うことで価格が変動しやすい特徴があるためです。
工業用需要増による銀価格の上昇期待
銀と言えばかつては宝飾品の素材として多く用いられてきましたが、近年では半導体や太陽光発電といった工業分野での需要が急増しています。
デジタル化やDXが進む社会において、半導体不足は深刻化しており需要は今後さらに高まっていくでしょう。また、再生可能エネルギーの普及に向けて太陽光発電は重要な役割を果たします。
銀の需給バランスで見ると過去10年間(2014年~2023年)鉱山生産量はほぼ変わらず約26,000トン/年。
リサイクル供給を合わせた総生産量もほぼ一定(計約32,000トン/年)ですが、一方で需要は太陽光発電向けが毎年10%程増(2014年1,500トン→2023年6,000トン)となっているのが主要因となり、過去10年間で計+7,000トン(2014年31,000トン→2023年は38,000トン)となっています。
(出典:The Silver Institute World Silver Survey 2024)
かつ、太陽光向けは以下の流れで今後も加速すると見られております。
① 脱炭素の流れで注目されている「再生可能エネルギー」の中で太陽光発電の比率が1番高く、よって今後も同様に期待されている。
② IEA(国際エネルギー機関)によると電力発電における太陽光発電の比率は現在5%だが、2028年には13%の予想。つまり倍以上になり、銀の需要で言えば年間10,000トン以上とも予想される。
③ EVの充電ステーションにも銀は使用されているが、現在増えている高速充電装置には2倍の使用量となる。
④ またEVの自動車部品には現在の内燃機関車(エンジン)よりも銅と同じく銀が多く使用される。
このような需給バランスを考慮すると、今後銀の需要が高まっていく可能性、および価格上昇の可能性も十分に考えられるでしょう。
銀積立のデメリット
安定的な資産運用を行うためには、投資商品のメリットばかりではなくデメリットもしっかりと把握しておかなければなりません。
銀積立にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
値動きの幅が大きい分リスクも高い
銀は金に比べて値動きの幅が大きく、短期的なリターンが狙える可能性がある一方で、その分リスクが高いとも言い換えられます。
例えば、2024年2月の時点では殆どの日において銀1gあたり120円台で推移していましたが、3月末から4月にかけて急騰し、160円を突破する場面も見られました。
安全資産として考えると、価格の変動幅が大きいのは気になるところです。
景気変動の影響を受けやすい
銀価格の変動幅が大きいのは、景気変動の影響を受けやすいことに由来します。
冒頭でもご紹介したとおり、銀は工業分野での需要が特に大きく、半導体や太陽光発電の生産量が価格にも反映されやすくなります。
大切な資産を守るという意味では、景気の悪化や有事に強い金に軍配が上がると言えるでしょう。
インカムゲインを得られない
インカムゲインとは株式の配当金や預貯金の利息のように、資産を持っているだけで得られる利益のことです。
銀積立の場合、キャピタルゲイン(売買差益)のみで資産を増やしていく必要があることから、インカムゲインを得られる投資商品に比べると不利に感じられるかもしれません。
純金積立との比較
貴金属への積立投資と言うと真っ先に名前が挙がる純金積立ですが、銀積立とはどのような違いがあるのでしょうか。
これまでご紹介した内容をまとめた上で、それぞれの投資商品がどのような人に向いているのか解説します。
純金積立 | 銀積立 | |
共通のメリット | ドルコスト平均法によって購入単価を平準化できる 月々数千円の積立購入金額からスタートできる 積み立てた量は金銭での返還または現物での引出しも可能 |
|
共通のデメリット | インカムゲインを得られない | |
メリット | 短期的な値動きの幅が小さく 長期投資に向いている 市場規模が大きく 運営会社が豊富 金価格は近年上昇傾向 が続いている |
金と比べて1gあたりの価格が 安いため多くの量を購入できる 短期的なリターンを狙える可能性がある 工業向けの継続的な需要が見込める |
デメリット | 短期でまとまった リターンを得にくい |
金に比べると価格変動幅 が大きくリスクがある 景気変動の影響を受けやすく 安定的な資産運用に不向き |
こんな人におすすめ | 長期的な運用で資産を 増やしたい方 リスクを抑え、守りの 資産運用を行いたい方 |
リスクヘッジのために分散投資をしつつ 同時にリターンも期待したい方 |
純金積立なら三菱マテリアルのマイ・ゴールドパートナー
これから純金積立を始めようと考えている方は、大切な資産を安心して預けるためにも信頼できる運営会社を選ぶことが大切です。
しかし「どこの運営会社を選べば良いのか分からない」、「さまざまな候補がありすぎて選ぶことができない」とお悩みの方には、三菱マテリアルのマイ・ゴールドパートナーをおすすめします。
三菱マテリアルは明治29年(1896年)から100年以上にわたって金の製錬に取り組んできた歴史があり、国際基準の高い品質を保証しています。
マイ・ゴールドパートナーでは金だけではなくプラチナや銀の積立もでき、月々3,000円から無理のない範囲で積立購入ができるほか、年2回まで任意の月を指定して、月額積立購入金額に加算できるボーナス月プラス積立購入や各種スポット購入にも対応しているため、ご予算に応じて無理なく購入できます。
年会費は800円、積立購入手数料は1,000円につき26円(消費税込)または31円(消費税込)、ボーナス月プラス積立購入や各種スポット購入の場合には手数料がかかりません。
保管料は消費寄託預かりでは無料、混蔵寄託預かりでは有料です。口座管理料はかかりません。
積み立てた金は金地金で現物を受け取ったり、金貨で返還を受けたり、市場売却受託サービスを利用して金銭で返還を受けることができます。
現物引出手数料は金地金1本あたり4,000円~7,500円(サイズによって異なります。500g以上の金地金は無料)。送料は1,500円(保険料込)です。
オンライントレード(インターネット取引サービス)を利用すればお手軽に取引ができるため、買い時や売り時を逃すことも少ないでしょう。当社店頭価格より優遇※されたWeb価格が適用されます。
※Web価格は当社店頭価格に比べ、金・プラチナで10円/g、銀で0.15円/gの優遇となっております。適用対象はオンライントレード取引での当日スポット購入、等価メタル変更サービス、市場売却受託サービスです。
詳細比較は以下ホームページ「マーケット情報・最新の価格」をご覧ください。
また「会員継続ボーナス」というユニークな特典があり、会員が会員契約期間開始日から会員契約期間満了日までマイ・ゴールドパートナーを継続してご利用いただいたことに対する特典として、会員契約期間満了日にお客様の消費寄託残高に加算します。
なお、金・プラチナ・銀の消費寄託、混蔵寄託の購入取引が対象です(混蔵寄託は金のみの取扱いとなります)。詳細は以下ホームページをご参照ください。
まとめ
毎月一定額の銀を積立購入する銀積立は、自分のペースで無理なく続けられる投資商品です。
金と比べて1gあたりの価格が安いため多くの量を購入できるほか、金に比べると価格変動が大きく短期的なリターンを狙えることや工業向けの継続的な需要が見込めるといった魅力があります。
一方、価格の変動幅が大きいということはその分リスクがあるということでもあり、景気変動の影響も受けやすいため、安定的な資産運用という面では純金積立が有利と考えることもできるでしょう。
三菱マテリアルのマイ・ゴールドパートナーは、銀積立はもちろんのこと純金積立にも対応しているため、これから資産運用を検討している方は分散投資の観点から銀積立と純金積立の併用をぜひご利用ください。
※本記事は更新時の情報です