金は有事の際でも資産を守ることができる投資商品として知られていますが、リターンが期待できるのか疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。
また、金投資にかかる手数料や税金といったコストも損益に影響を与えることから、事前に把握しておかなければなりません。
今回は投資の利回りの仕組みを含む金投資の注意点などについて解説します。
目次
金投資の利回りの仕組み
利回りとは投資を行った金額に対し、どの程度の利益を得られるかの割合を示す指標です。
投資商品における利益は「購入価格と売却価格の差によって得られる売買差益」であるキャピタルゲインと「資産を保有し続けることで得られる利益」のインカムゲインに分けることができ、これらの合算が利回りとして計算されます。
例えば、銀行へ預金した時に得られる利息や、株式を保有することで得られる配当金、株主優待などはインカムゲインにあたります。
金投資の場合は金の現物を保有していても利息や配当が得られることはなく、インカムゲインで資産を増やすことはできません。
そのため金投資の場合は、どの程度のキャピタルゲインが得られるのかを考える必要があります。
金投資にかかるコスト
金の売買によって利益が得られたとしても、手数料や税金なども含めて計算しておかないと期待したリターンが得られないこともあるでしょう。
そのため金投資を行う場合には手数料や管理費、さらに税金も考慮しなければいけません。
どういったコストがかかるのか、それぞれの内訳をみてみましょう。
金投資にかかる手数料
サービスの運営会社によっても手数料は異なりますが、主な内訳と相場は以下のとおりです。
年会費
年会費とは、純金積立のサービスを利用するための基本料のようなもので、1年ごとに1,000円程度の費用がかかる運営会社が多いようです。
積立購入手数料
積立購入時にかかる手数料の金額や割合は、毎月の積立購入金額や運営会社によっても変わります。一般的には数%程度となっており、毎月の積立購入金額とは別に必要となります。
保管料
購入した金地金を安全に保管しておくためにかかる費用です。
預かった現物資産を運営会社が運用する消費寄託では無料の場合が多いですが、混蔵寄託では専用金庫で保管しなければならないため有料となります。保管料は金の重量や小売価格によっても変動します。
現物引出手数料・送料
金銭で返還を受けるのではなく、金地金で引出す場合には手数料や送料、金貨で返還を受ける場合には送料がかかります。
金地金のサイズによって引出手数料は異なりますが、金地金1本あたり4,000円~15,000円程度、送料は1件あたり1,500円~2,000円程度が必要になります。なお、500g以上の金地金の引出手数料は無料になる運営会社もあります。
(三菱マテリアルのマイ・ゴールドパートナーの引出手数料は金地金1本あたり4,000円~7,500円。送料は1,500円(保険料込))
口座管理費
純金積立を行うためには、運営会社や証券会社へ専用口座を開設する必要がありますが、口座の維持や情報管理を行うためにかかる費用が口座管理費です。
積立購入を継続している間は口座管理費がかかることはほとんどありませんが、積立購入を休止している期間は1年ごとに1,000円〜1,500円程度の口座管理費がかかる場合があります。
(三菱マテリアルのマイ・ゴールドパートナーでは口座管理費はかかりません)
金売却時にかかる税金
給与所得者などが保有していた金や金貨を、売却または市場売却受託サービスを利用して金銭で返還を受け、利益が出た場合には「譲渡益」となり、他に該当する譲渡益と合わせ、年間50万円の特別控除枠があります。
特別控除枠を超えた分は譲渡所得となり、他の所得と合算して総合課税の対象となります。ただし、保有期間によって課税対象となる譲渡所得の計算方法は異なります。
- 短期譲渡所得(保有期間が5年以内)
譲渡価額 -(取得費+譲渡費用)- 特別控除
例)3年前に100万円で購入した金を200万円で売却または市場売却受託サービスを利用(=譲渡価額)
200万円-(100万円+0万円)-50万円=50万円
- 長期譲渡所得(保有期間が5年超)
{譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除}×1/2
例)10年前に100万円で購入した金を200万円で売却または市場売却受託サービスを利用(=譲渡価額)
{200万円-(100万円+0万円)-50万円}×1/2=25万円
いずれも手数料がかからない重量の金を取引した場合です。
なお、50万円の特別控除は譲渡所得の合計に対して適用されます。そのため金以外の譲渡所得がある場合には、金の売却益が50万円未満であっても総合課税の対象となるケースがあります。
金投資の注意点
冒頭でもご紹介したように、金投資は株式や預金・貯金などとは異なりインカムゲインを得られず、売買差益であるキャピタルゲインによって資産を増やしていく必要があります。
しかし、金は株式や投資信託などの投資商品に比べると価格の変動が小さく、相対的に大きなリターンを得られにくいという特性があるものの、株式などのペーパーマネーと違って価値がなくならない実物資産です。
このため着実に資産形成を図りたいと考える方にとっては資産保全の観点から株式などと合わせてポートフォリオに組み入れておくのがおすすめです。
金投資なら純金積立がおすすめ
金投資を始めたいものの、いきなりまとまった金額を投じることに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
また、金は価格の変動が小さいとは言えキャピタルゲインによりリターンを得ることになり、売り買いのタイミングを計るのが難しいと感じる方も少なくありません。
このような悩みや不安を抱えている方には純金積立がおすすめです。
純金積立とは、あらかじめ設定した月々の積立購入金額で金を購入する方法です。
金の量を指定して購入するのではなく、一定の金額を設定して購入することから、価格が安い日には多く、高い日には少なく購入するため、価格変動リスクを抑えることができます。
預金・貯金感覚で着実に資産形成できる積立購入をはじめ、お好きなタイミングやご予算に応じて購入できるスポット購入もあります。
純金積立のメリット
金投資にはさまざまな方法がある中で、純金投資ならではのメリットや強みにはどのようなものがあるのでしょうか。
手元にまとまった資金がなくても始められる
ある程度のサイズの金地金や金貨などの現物を購入しようとすると、手元にまとまった資金を用意しなければなりません。
しかし、純金積立はサービスを提供している運営会社によっても異なりますが、毎月数千円や数万円からでも始められ、手元にまとまった資金がなくても無理のない範囲で投資ができます。
購入単価を平準化することができる
ドルコスト平均法は金の量を指定して購入するのではなく、一定の金額を指定して購入することから、価格が安い日には多く、高い日には少なく購入するため、長期的に見れば購入単価が平準化され、安定的な運用が期待できます。
金額や重量を指定して売却または金銭で返還を受けることができる
例えば、100gの金地金を購入し売却する際、基本的には100gの金地金そのものを売却することになりますが、純金積立の場合は、積立残高の中から10万円分などと一部を金銭で返還を受けることができます。
このため、ライフステージに合わせて積み立てた金は必要な時に必要な分だけ金銭で返還を受けることができます。
純金積立なら三菱マテリアルのマイ・ゴールドパートナー
これから純金積立を始めようと考えている方は、大切な資産を安心して預けるためにも信頼できる運営会社を選ぶことが大切です。
しかし「どこの運営会社を選べば良いのか分からない」、「さまざまな候補がありすぎて選ぶことができない」とお悩みの方には、三菱マテリアルのマイ・ゴールドパートナーをおすすめします。
三菱マテリアルは明治29年(1896年)から100年以上にわたって金の製錬に取り組んできた歴史があり、国際基準の高い品質を保証しています。
マイ・ゴールドパートナーでは金だけではなくプラチナや銀の積立もでき、月々3,000円から無理のない範囲で積立購入ができるほか、年2回まで任意の月を指定して、月額積立購入金額に加算できるボーナス月プラス積立購入や各種スポット購入にも対応しているため、ご予算に応じて無理なく購入できます。
年会費は800円、積立購入手数料は1,000円につき26円(消費税込)または31円(消費税込)、ボーナス月プラス積立購入や各種スポット購入の場合には手数料がかかりません。
保管料は消費寄託預かりでは無料、混蔵寄託預かりでは有料です。口座管理料はかかりません。
積み立てた金は金地金で現物を受け取ったり、金貨で返還を受けたり、市場売却受託サービスを利用して金銭で返還を受けることができます。
現物引出手数料は金地金1本あたり4,000円~7,500円(サイズによって異なります。500g以上の金地金は無料)。送料は1,500円(保険料込)です。
オンライントレード(インターネット取引サービス)を利用すればお手軽に取引ができるため、買い時や売り時を逃すことも少ないでしょう。当社店頭価格より優遇※されたWeb価格が適用されます。
※Web価格は当社店頭価格に比べ、金・プラチナで10円/g、銀で0.15円/gの優遇となっております。適用対象はオンライントレード取引での当日スポット購入、等価メタル変更サービス、市場売却受託サービスです。
詳細比較は以下ホームページ「マーケット情報・最新の価格」をご覧ください。
また「会員継続ボーナス」というユニークな特典があり、会員が会員契約期間開始日から会員契約期間満了日までマイ・ゴールドパートナーを継続してご利用いただいたことに対する特典として、会員契約期間満了日にお客様の消費寄託残高に加算します。
なお、金・プラチナ・銀の消費寄託、混蔵寄託の購入取引が対象です(混蔵寄託は金のみの取扱いとなります)。詳細は以下ホームページをご参照ください。
まとめ
資産形成する上ではインカムゲインも得られる株式などがメインとなりますが、そのものに価値がある実物資産の金も併せて保有しておくことで、有事の際には金が強い味方になってくれます。このため長期で安定した運用を実現したいという方にとっては、金はおすすめの投資商品と言えるでしょう。
金投資には金地金などの現物を購入する方法のほか、純金積立や金投資信託などの方法もあります。無理せず少額から資産運用を始めたいという方には、今回ご紹介した純金積立がおすすめです。
※本記事は更新時の情報です