豊島逸夫の手帖

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金の第一人者として知られる国際金融アナリスト豊島逸夫氏のブログを掲載します。
なお、本ブログの内容は豊島逸夫氏ご本人の個人的見解であることをご了解の上、閲覧ください。

豊島逸夫氏のプロフィール

豊島逸夫氏近影
豊島逸夫事務所代表。
1948年、東京都生まれ。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現三菱UFJ銀行)を経て、スイス銀行で外国為替貴金属ディーラーとして活躍。2011年9月までワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の日本代表を務める。独立後はチューリッヒやニューヨークでの豊富な相場体験と人脈をもとに、自由な立場から金市場や国際金融、マクロ経済動向について情報発信を行うとともに、“金の国内第一人者”として金投資の普及に尽力。投資の初心者にも分かりやすいトークや文章にファンも多い。得意分野はスキー系、鮨スイーツ系、温泉系。

最新記事

米テック株大波乱の日に金YouTube公開

2025年11月14日 NY市場で利下げ観測が後退。人気のテックAI関連株急落の日に、金に関するYouTube公開という成り行き。 前編:【金価格は最高値更新へ】金の第一人者・豊島逸夫が語る金相場後編:金投資の始め方/金のドカ買いは"悪魔の選択" 基本的に筆者の姿勢は金と株は逆相関。長期的なスパンでは順相関になる時期もある。投資家は株を買うが、不安感があるので、金も買って備えておくというスタンス...
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金 4200ドル再突破

2025年11月13日  健全な調整を終えて、金価格の上昇ピッチが速くなってきた。もう少し長く調整期間を経た方が、後々のことを考えると良かったのだが。この程度の調整期間だと、再び4000ドルにまで戻ってくる可能性も考えなくてはならない。 そして円安。一時155円。円建て金価格は下げにくくなったね。円安要因は米政府閉鎖解除で米国経済正常化期待によりドルが買われ、高市トレードで円が売られたこと。 国際...
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若い世代、老後に金価格はいくらになるか?

2025年11月12日金積立や金ETFを買う若い世代の多くは老後対策、特にインフレを前提に金を長期保有する傾向がある。尤もな話だ。どう見ても、ばら撒き財政の結果、膨張した財政赤字をまともに返済できる見込みは無いに等しい。財務省の立場で見れば、インフレになれば国の債務の実質価値は減ってくれる。日銀に利上げは極力避けることを求めるであろう。勿論、日銀は政治的圧力を拒否することが当然だが、日本は財務省と...
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金、再噴火

2025年11月11日 4000ドル近傍の値固めを終え、昨日はアジア時間そしてNY時間と続騰。終わってみれば4100ドル超え。短期投機筋が振り落とされ、長期退蔵派が残り、市場の長期上昇トレンドが堅固になってゆく。まさに想定どおりの展開だ。 今回の上げの理由はNY市場での政府機関閉鎖解除期待に尽きる。この材料には株も金も熱烈歓迎モード。これでやっと雇用統計が遅れて発表され、11、12月とFOMC利下...
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金、上抜け 4080ドル

2025年11月10日 アジア時間中に急騰。 今日は収録やらパネル討論やらで、ブログまで手が回らず。移動時間に上抜けの顛末をXの@jefftoshimaに書き込んだ。...
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伏兵、米労働統計悪化

2025年11月7日 米政府機関閉鎖が長引き、本日は最重要経済指標「雇用統計」発表の日なのだが、それを発表できる状況ではない。雇用状況はFRBがその悪化傾向を最も重視している。そこで民間では雇用統計を真打とすれば前座役の民間各種雇用統計を精査して、なんとか実態を把握すべく努めている。 昨日のチャレンジャー社の雇用統計(これまで全く注目されていなかったが、代替指標として注目されている)で10月の人員...
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必殺「空売り」仕掛け人、見参

2025年11月6日 今週起こった日米株波乱の「火元」がマイケル・バリー氏という株「空売り」のカリスマ名人と判明した。彼が率いるヘッジファンドがパランティア社という人気のAI銘柄の「プットオプション」を購入していたことが、SEC(米国証券取引委員会)により必要とされる四半期ごとの保有銘柄開示により確認されたのだ。 更に、彼は超人気のエヌビディア社のプットオプションも購入していた。「プットオプション...
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日経平均急落、5万割れ、震源地は金市場

2025年11月5日 昨日のNY市場は寄り付き前からナスダック先物が時間外で急落して、異様な雰囲気が漂っていた。 そもそも米ハイテク株も金も今年に入っての価格上昇がハイピッチで、バブルではないかとの議論が盛んであった。 そのような市場環境の中で、まず金が売られ始めた。それを見た米ナスダック市場でも人気ハイテク株に売りが出始めたのだ。因みに仮想通貨も同じタイミングで売られ、原油価格も下落。まさに何で...
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ワールドシリーズが日米投資の違いを浮き彫りに

2025年11月4日 国際金価格はロコロンドンで4000ドルを挟む展開が続いている。本稿執筆時点で3970ドル。充分に時間をかけて、値固めした上で更なる高みを目指す健全な展開だ。昨晩、NY市場の連中と話したが、話題は専らyamamoto投手の鉄腕(iron man)とotaniクンさすがに最後はお疲れ感など、ワールドシリーズ一色。東海岸NYの連中だから西海岸ドジャーズの勝利を素直には喜べないが、日...
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金急騰をFOMOで説明することの危うさ

2025年10月31日 ワールドゴールドカウンシルは今回の金需要急増を「取り残される恐怖」英語でFOMO(fear of missing out)との用語で説明する。「皆が金を買っているようだから、私も買わなくては。」という横並び意識の金買いだと言うのだ。この用語は株の世界でも使われる。 しかし、FOMOを金買いの要因と決めつけるのは違うと思う。家族の一員が、或いはお隣さんが、或いは職場の同僚が金...
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