豊島逸夫の手帖

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金の第一人者として知られる国際金融アナリスト豊島逸夫氏のブログを掲載します。
なお、本ブログの内容は豊島逸夫氏ご本人の個人的見解であることをご了解の上、閲覧ください。

豊島逸夫氏のプロフィール

豊島逸夫氏近影
豊島逸夫事務所代表。
1948年、東京都生まれ。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現三菱UFJ銀行)を経て、スイス銀行で外国為替貴金属ディーラーとして活躍。2011年9月までワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の日本代表を務める。独立後はチューリッヒやニューヨークでの豊富な相場体験と人脈をもとに、自由な立場から金市場や国際金融、マクロ経済動向について情報発信を行うとともに、“金の国内第一人者”として金投資の普及に尽力。投資の初心者にも分かりやすいトークや文章にファンも多い。得意分野はスキー系、鮨スイーツ系、温泉系。

最新記事

日米、個人投資家が金買いに動く

2025年11月20日エヌビディア決算が好調との結果で日経平均は一時上げ幅が2000円を超える急騰。日本株が前日のNY株(最近は特にナスダック)の影響を受けることは重々承知しているが、ここまで上げるも下げるもエヌビディア次第との現実を見せつけられると、日本株の主体性の無さについて改めて考え込んでしまう。兜町の株売買の7割は外国人プレーヤーという現実は重い。一方、外為市場では高市政権の財政規律に疑義...
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気になるロシア公的金準備2329トンの行方

2025年11月19日 国際金価格は4000ドル台をキープした。底堅い展開だ。 さて、今日の話題はロシアの公的保有金2329トンがどうなるかということ。 これはプーチン大統領の痛恨の見誤りなのだが、今回の経済制裁が金にも及び、ロシアの中央銀行金庫に保管されている2329トンの金をロンドン金市場で売却することも禁じられてしまった。こうなると喉から手が出るほど欲しい外貨の調達に大きな支障をきたす。結果...
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エヌビディア決算控え、株も金も下げ

2025年11月18日 AI株バブルの象徴とされるエヌビディアの決算を明日に控え、日経平均は1620円安。国際金価格は4000ドル割れ寸前まで下げ。 短期売買派の手仕舞いが相次いでいる。重要イベント前の身辺整理とでも言えようか。確かにAI株の上げっぷりにはバブルの匂いがする。AIと銘打てばギラギラした投資家のマネーがいくらでも集まる。異常だ。 しかし、金価格はバブルではないと断言できる。中央銀行の...
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米利下げ観測後退の影響が拡大中

2025年11月17日 FRBの金融政策の影響が顕在化しつつある。これまで米労働市場の悪化を下支えするため、12月FOMCは利下げに動くとの観測が支配的であった。12月利下げ確率も90%を超えて、市場では織り込み済みとされた。 ところが、その後FRB高官たちが講演などで、雇用よりインフレの方が懸念材料と語り始め、粘着質のインフレを本気で年率2%目標値まで下げるには利下げなど論外と言わんばかりの展開...
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米テック株大波乱の日に金YouTube公開

2025年11月14日 NY市場で利下げ観測が後退。人気のテックAI関連株急落の日に、金に関するYouTube公開という成り行き。 前編:【金価格は最高値更新へ】金の第一人者・豊島逸夫が語る金相場後編:金投資の始め方/金のドカ買いは"悪魔の選択" 基本的に筆者の姿勢は金と株は逆相関。長期的なスパンでは順相関になる時期もある。投資家は株を買うが、不安感があるので、金も買って備えておくというスタンス...
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金 4200ドル再突破

2025年11月13日  健全な調整を終えて、金価格の上昇ピッチが速くなってきた。もう少し長く調整期間を経た方が、後々のことを考えると良かったのだが。この程度の調整期間だと、再び4000ドルにまで戻ってくる可能性も考えなくてはならない。 そして円安。一時155円。円建て金価格は下げにくくなったね。円安要因は米政府閉鎖解除で米国経済正常化期待によりドルが買われ、高市トレードで円が売られたこと。 国際...
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若い世代、老後に金価格はいくらになるか?

2025年11月12日金積立や金ETFを買う若い世代の多くは老後対策、特にインフレを前提に金を長期保有する傾向がある。尤もな話だ。どう見ても、ばら撒き財政の結果、膨張した財政赤字をまともに返済できる見込みは無いに等しい。財務省の立場で見れば、インフレになれば国の債務の実質価値は減ってくれる。日銀に利上げは極力避けることを求めるであろう。勿論、日銀は政治的圧力を拒否することが当然だが、日本は財務省と...
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金、再噴火

2025年11月11日 4000ドル近傍の値固めを終え、昨日はアジア時間そしてNY時間と続騰。終わってみれば4100ドル超え。短期投機筋が振り落とされ、長期退蔵派が残り、市場の長期上昇トレンドが堅固になってゆく。まさに想定どおりの展開だ。 今回の上げの理由はNY市場での政府機関閉鎖解除期待に尽きる。この材料には株も金も熱烈歓迎モード。これでやっと雇用統計が遅れて発表され、11、12月とFOMC利下...
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金、上抜け 4080ドル

2025年11月10日 アジア時間中に急騰。 今日は収録やらパネル討論やらで、ブログまで手が回らず。移動時間に上抜けの顛末をXの@jefftoshimaに書き込んだ。...
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伏兵、米労働統計悪化

2025年11月7日 米政府機関閉鎖が長引き、本日は最重要経済指標「雇用統計」発表の日なのだが、それを発表できる状況ではない。雇用状況はFRBがその悪化傾向を最も重視している。そこで民間では雇用統計を真打とすれば前座役の民間各種雇用統計を精査して、なんとか実態を把握すべく努めている。 昨日のチャレンジャー社の雇用統計(これまで全く注目されていなかったが、代替指標として注目されている)で10月の人員...
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