豊島逸夫の手帖

  1. TOP
  2. 豊島逸夫の手帖

金の第一人者として知られる国際金融アナリスト豊島逸夫氏のブログを掲載します。
なお、本ブログの内容は豊島逸夫氏ご本人の個人的見解であることをご了解の上、閲覧ください。

豊島逸夫氏のプロフィール

豊島逸夫氏近影
豊島逸夫事務所代表。
1948年、東京都生まれ。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現三菱UFJ銀行)を経て、スイス銀行で外国為替貴金属ディーラーとして活躍。2011年9月までワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の日本代表を務める。独立後はチューリッヒやニューヨークでの豊富な相場体験と人脈をもとに、自由な立場から金市場や国際金融、マクロ経済動向について情報発信を行うとともに、“金の国内第一人者”として金投資の普及に尽力。投資の初心者にも分かりやすいトークや文章にファンも多い。得意分野はスキー系、鮨スイーツ系、温泉系。

最新記事

金、底入れサイン点灯を待ち受ける金投資家たち

2026年7月23日 今や世界中の金投資家が国際金価格4000ドルで底入れの確証を求めている。確かにKITCOグラフが示すとおり、この3日間で4000ドルから4100ドル超えまで連日上昇を続けた。しかし、この買いは長期的金価格上昇を確信した新規買いではない。短期投機筋の上昇モメンタムに乗った買いが主体だ。 そもそも米債券市場では昨晩10年債利回りが一時4.66%と約2か月ぶりの高水準を付けている。...
  • 続きを読む

ロシア、43トンの公的金売却

2026年7月22日 ロシア中銀の資料によれば、今年1~6月に43.5トンの公的金売却を行ったとされる。その結果、同国の公的金保有量は2282トンに減った。2022年3月以来の水準という。 ロシアと言えば、公的金購入では最も目立つ存在であったが、今やウクライナ戦費も増え、財政赤字補填のための金売却と考えられる。それゆえ、これも「平時に貯えた金を有事に売って凌ぐ」という本来の「有事の金」とでも言えよ...
  • 続きを読む

AI売買が加速するNY金市場

2026年7月21日 金価格が4000ドル前後で膠着状態になってから、NY市場での業者間金売買のAI依存が加速している。今後の短期的金価格動向に関して、様々な理由が存在する中で、瞬間的に売買決定をせねばならない状況では、「AIにやらせろ」ということになるのだ。人間のトレーダーに「俄かゴールド専門家」が多いこともAI依存傾向に拍車をかける。 とは言え、AIの金に関する習熟度(知見)も未だ薄いので、結...
  • 続きを読む

金価格、ここが正念場

2026年7月17日 昨晩はNY金市場の仲間たちとZoomで議論する機会があった。金価格が3900ドル台で推移する時間が増え、下値不安がジワリと強まったからだ。結論から言うと、ほぼ全員が「来年には5000ドルとか6000ドルを回復する」という見解で一致したのだが、問題は年内の値動き。ここで意見が割れた。 下値を3600ドルとか3300ドルを見込む人たちと、年内は4000ドル前後で値固めした上で年末...
  • 続きを読む

投資マネーはどこに行った

2026年7月16日株は急落。リスク回避で「金」に逃避してくるかと見たが、一向にその気配はない。昨晩は米PPI(生産者物価指数)発表があり、伸びが鈍化したものの金価格は反応薄。いったいマネーはどこに行ったのか。日本でのことだが、そこで挙げられるのが国債だ。日銀の利上げ局面が続く中で、2年で1.4%近くの金利が取れることが魅力のようだ。そうは言っても、果たして財政規律が緩い高市政権の財務省が発行した...
  • 続きを読む

CPI発表後の金価格

2026年7月15日 注目の米CPIは、エネルギー価格が月間で2020年4月以来の大幅な下落率となったことを背景に、前年比、前月比、いずれも伸びが鈍化した。発表直後、金価格は急騰。4100ドルに迫った(KITCOグラフ緑線参照)が後が続かず、結局4030ドル近傍で推移している。7月29日のFOMCでの利上げ確率が発表前の41%から発表後は16%に下落。政策金利据え置きの確率は58%から83%に上昇...
  • 続きを読む

CPI発表前夜、ウォラー発言で金4000ドル割れの教訓

2026年7月14日 昨晩のNY金市場を揺らせたのはFRB理事ウォラー氏の発言であった。同氏はエコノミストとして最も尊敬されるFRB理事とされ、同氏の一言で市場が乱高下することが珍しくない。マーケットから見れば要注意人物である。 昨晩、彼が語ったことは、特に新味がある内容ではなかった。「インフレには要注意であり、(パウエル議長時代に)インフレを甘く見て、対応が後手に回ったことを教訓とすべきだ。だか...
  • 続きを読む

ポーランドも金爆買い、先月19トン

2026年7月13日 ポーランド国立銀行総裁が「我々は金が安値になったところで引き続き金を購入している。今年は既に公的金購入量が82トンに達した。」と明言した。先月だけで19トン買ったと見られている。既に明らかになっている中国人民銀行の6月15トン購入を上回る爆買いだ。 ポーランドの金買いについては2019年8月21日付け本欄で詳述した。 ポーランド、公的金100トン購入の理由興味深いのは、彼らが...
  • 続きを読む

世界的利上げ傾向

2026年7月10日 日米をはじめ世界各国で中央銀行による利上げがアジェンダ(議題)になっている。原油高によるインフレを抑え込むための金融政策だ。これは金価格に下げ圧力となるが、上げ圧力となる利上げもある。軍事費膨張などによる財政負担増を懸念する金利高だ。「悪い金利上昇」とも言われる。結局、財政バラマキが通貨価値の希薄化を招き、希薄化しない金がヘッジとして買われる。所謂「円やドルは財政ファイナンス...
  • 続きを読む

円安の波、遂にNY「金」市場をも揺らす

2026年7月9日 最近、NY金市場の仲間たちから「円安どこまで」とか「為替介入は」などしきりに聞かれる。 金価格に下押し圧力をかけ続けている「ドル高」の代名詞が「円安」になっているからだ。今やNY外為市場では「円安」が大きな話題にもなっている。現地の通貨ペア別取引量も断トツであったドル・ユーロを抜き、ドル・円が最大ではないかとの見方もあるほどだ。一昨日はウォールストリートジャーナル紙も「円」に関...
  • 続きを読む