豊島逸夫の手帖

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FOMC後、国際金価格、高止まり

2025年5月8日

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金上昇の形が良くなってきた。3300~3500ドルのレンジで買っては売られ、買っては売られで揉まれて調整している。このレンジが固まってゆけば、いずれ3500ドル以上も狙える。

FOMCというビッグイベントも通過。
今のFRBは関税によるインフレと、関税による景気後退というふたつのシナリオを突き付けられ、パウエル議長も「判断が難しい」と語らざるを得ない。現実的には景気後退とインフレが同時進行するスタグフレーションの可能性が高まってきた。本欄で繰り返してきた如く、スタグフレーションは金独り勝ちのシナリオだ。

さて、金の輸出が月3000億円前後に急増している。財務省関税局は「密輸された金が輸出に回っている」と見ている。金を日本から海外に輸出する際に入手ルートを申告する必要があるものの、流通経路の追跡はできておらず、密輸品の特定は難しいのが現状だ。これも金暴騰劇が引き起こした事例であろうか。

2025年