2025年9月8日
次期自民党総裁が高市氏になろうが小泉氏になろうが、野党との協力関係は維持され、減税・給付金などのバラマキ財政になろう。
株式市場はバラマキ大歓迎で日経平均急騰中。でも、海外勢は日本株と距離を置き、日本株買いに同調してこないであろう。
更に、外為市場と債券市場は将来の日本財政破綻を懸念して、日本国債が売られ、円も売られ、所謂「日本売り」の様相だ。
金価格は国内では円安効果で上昇。そもそも金曜日発表の米雇用統計が驚くほどの悪い数字であったので、利下げ確率が更に上がり、NY金も続騰していた(KITCOグラフの赤線)。
但し、週明けのアジア市場では時間外のNY金が売られている(同グラフの緑線)。利益確定売りであろう。今週はこれまた重要指標のCPIが控えているので、その前のポジション調整である。
それにしても日本の政治は益々ポピュリストの匂いが濃くなり、それを中国・ロシア・北朝鮮が北京にて揃い踏みで対日勝利記念を祝い、冷ややかにほくそ笑む。トランプ大統領は「石破首相退陣、あ、そうだったの。じゃ、とりあえず残念とでも言っておこうか。」程度の反応。石破首相記者会見でひとつ気になったのは「日米関税交渉、まだ決着していない。」と首相ポロリ一言。
札幌のTVは旭川市長選挙結果を報道。熊退治も気になる。
まぁ、日本中で皆それぞれの事情の中で永田町を見ているね。
筆者は日米、日中、日ロ関係が最も気になるけど。
とりあえずは高市氏か小泉氏か動向を見守ろう。
なお、経済専門家の視点では日米実質金利差が要注意。
日本はインフレ物価上昇(3%)が日本国債利回り(1.5%)を上回り、円の実質金利がマイナスの1.5%。対して欧米は国債利回りが物価上昇を上回り、実質金利がプラス圏。これでは円安基調が変わらないね。日銀が仮に1%程度の利上げに踏み切っても、円のマイナス金利は変わらず。
更に、金融当局が利上げすると、財政当局は国債の利払いが増えて頭を抱える。誰が首相になっても、日銀総裁になっても、妙案があるとは思えない。経済政策は必ず国民に痛みを強いる。でも選挙で痛みに堪えよでは勝てない。ポピュリスト系はその不安感の捌け口に過ぎない。
目先、給付金だ消費減税だと騒いでいるが、日本経済が置かれた現状を冷静に理解すべき時だよ。