2025年9月16日
連休明け、いきなり日経平均45000円突破。ほぼ同時刻に、国内金価格も最高値更新。
国内政治が混沌にも関わらず、日経平均が高値でも買われる現象については、市場内でも「バブルか否か」賛否両論。株式アナリストの予測を上回る上げっぷり。基本的に海外勢のCTAと呼ばれる超短期運用ヘッジファンドが牽引している相場ゆえ、日本の理屈は当てはまらない。マクロの視点では、コロナ救済を含め巨額のマネーが米国内にばら撒かれ、それが未だ回収されずNY市場内を新たな運用先を求め徘徊している。多くのウォール街の人たちにとって日本株は、これまで手付かずの未踏の領域だったので、ひとつ買ってみるかという感じ。敢えて、日本特有のリスクを取ることにより、ポートフォリオ全体のリスク分散を試みている。決して日本株に惚れ込んでいる訳ではない。そもそも他国の株式も決して安心して買える状況ではない。
対して金は、積極的に新たにポートフォリオへ組み込むという動きが顕著だ。歴史的高値圏なれど新規参入者も多い。金とともに安全資産とされた米国債への信認が揺らいでいるので、消去法でもまともに買える資産と言えば金くらいのもの。
経済要因としては、今週のFOMCが注目点。
今回発表されるドットチャートに示される利下げ回数が年内3回か。更に、来年も2~3回という予測が広まっている。加えて、FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長が何を語るか。ジャクソンホールで利下げへの方向性を明示したが、更に踏み込む発言か、或いは利下げは慎重にと述べるか。マーケットは行間を読むことになろう。
なお、中東とロシアの地政学的要因も、じわり効いている。
有事要因も利下げと共振すると、価格を押し上げる期間も長くなる。
最後に一言。このブログにも新規読者が増えているので注意しておきたい。今のような状況は極めて稀であり、金に関してはコツコツ買い増す姿勢が重要。ベテラン読者は聞き飽きたことではあろうが(笑)、ニューカマーには言っておかねばならぬ。
札幌の街を歩いていても「ブログ読んでます。」と語りかけられることが2回ほどあり、改めて読者層の厚みを感じているところだ。
今日の写真は札幌の空に浮かぶ9月の名月。
なお、9月に入っても山里マガーリ@米沢に、本ブログ読者たちが相次いで訪れているそうな。