豊島逸夫の手帖

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FOMCと米中会談と日銀会合が同日進行

2025年10月30日

今日は中身が濃い24時間だ。

まず、日本時間早朝にFOMC利下げ発表とパウエル議長記者会見。
0.25%利下げは想定内だったが、反対者が二人。一人はトランプ大統領がFRBに送り込んだ刺客、ミラン(マイランとも呼ばれる)理事。0.5%幅のジャンボ利下げを主張。もう一人はカンザスシティー連銀シュミッド総裁で、政策金利据え置きという真逆の主張。結局、利下げ見送り、0.25%利下げ、0.5%利下げの三つの意見に割れ、FRBの内部亀裂を露呈した。

更に、記者会見では12月利下げも規定路線かと突っ込まれ「far from it(とんでもない)」と異例の強い表現で否定。意地の抵抗でパウエル劇場もいよいよ最終幕かと筆者のX@jefftoshimaにも詳細を書き込んだところだ。この発言で金は下落。

次に、米中首脳会談@釜山。一応、緊張緩和に動くとの理解で金は続落(KITCOグラフの緑線)。

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最後の日銀金融政策決定会合は午後3時半からの記者会見に注目。
ドル円が動くかも。焦点の利上げについて、筆者は記者会見で12月利上げを匂わせるかもと見ているが、果たしてどう出るか。本稿がアップされた頃には分かっているかもしれない。

まぁとにかく昨晩から徹夜で眠いだすよ(笑)。
なお、ちょっと気になった発言がWGCのジョン・リード氏のコメント(ブルームバーグのプロ専用端末で流れた)。
「中央銀行の買い需要が以前ほど強くなく、より深い調整局面がプロの間では歓迎されるかも。」と意味深な言い回し。PR機関ゆえ、house viewとして弱気な発言はできないはずだが。筆者はWGCを辞める直前に言いたいことを言って発散させた思い出があるので、ちょっと気になったわけ(笑)。

いずれにせよ、健全な調整局面という筆者の持論にいささかの変化もなし。
調整ない方が怖い。

最後に、日経平均5万円を超して更に続騰の話。
結果的に殆どの専門家が予測を外したと日経が書いている。
曰く「プロ泣かせの展開」だと。

要は、エヌビディアの時価総額が5兆ドル突破という現象を引き起こすほど、民間に滞留している世界の天文学的投資資金のほんの一部が所謂「海外勢の買い」となって、しかもソフトバンクなどほんの数銘柄だけを狙い流入。株価指数が数社の株価急上昇でそのまま上がってしまうという現象。

更に、日経平均は急騰したが、構成銘柄が異なるTOPIXは上がっていないという現象。

これで高市トレードと囃すのはいかにも時期尚早。
新政権と株式市場の蜜月期間(ハネムーンピリオド)というが、成田離婚リスクも怖いよね~。

最後に、相場の堅い話からほんわかする話題で締めよう。
山里マガーリ@米沢に思わぬ遠隔地(九州・四国・中国方面とか)から「おせち」の注文が入って、マダムがピンときた。これ、Jefftoshimaのブログ読者に違いないと。
確かにあり得る話だね。青森の読者が来店するくらいだから。
せめて、おせちで(ほぼ家族の)シェフたかさんの料理センスを感じてくれたら私も嬉しいよ(笑)。

2025年