2025年1月30日
日本時間早暁に行われた1月FOMC。
利下げには動かなかったが、示唆に富む議論が聞けた。
結論から言おう。
最大のリスクはパウエルFRBが痛恨の判断ミスをやらかし、締め過ぎて不況になるのか、緩め過ぎてインフレ再燃になるのか。FRB自身が暗中模索状態なのだ。不況になると利下げ回数が増え、金は2900ドルを目指す。
対して、インフレ再燃となると米政策金利が利下げどころか利上げへの転換を強いられる。この場合金は2300ドルまで下がるであろう。
繰り返すが不況か、インフレ再燃か、パウエル議長自身も読めておらず、従って米金融政策の間違いが金価格に直接インパクトを与えることになる。
なお、財政政策も重要だ。
これはFRBではなく財務省の管轄。大幅法人減税プラス財政バラマキで、トランプ政権が米国債を乱発するとドル金利は急騰する。6、7%が視野にはいる。これは金には売り材料だが、財政危機となると一転、米国債格下げで金は急騰する。
最後に関税の影響。
直接的には米国内物価を押し上げるインフレ効果と物価上昇による消費者の買い控えの両効果があり、その趨勢が分かるにはまだ2~3か月かかろう。この問題が顕在化すると金市場爆発のリスクを秘める。
いずれにせよ2025年波乱万丈を告げる1月FOMCであった。