2025年9月18日
9月FOMCは0.25%利下げで想定内の結果。
買い気ムンムンのNY金市場は、0.5%のジャンボ利下げを期待していた投機家も多かったのでがっかり失望感。でもそれは欲張り過ぎじゃない?
但し、全体的にFOMCのムードとしては、思ったほどトランプ色に染まっていなかったことは事実。2026年の利下げ回数を1回だけと見るFOMC参加者も多いことが判明したからだ。やはり関税由来のインフレ動向が不透明なので、拙速な利下げによりインフレ再燃を招くシナリオが懸念されている。
一方で、最近の雇用統計悪化が鮮明ゆえ、ここは利下げで米国経済を下支えすべしとの議論も根強い。しかし関税で米国内の物価が上がるとなると、FRBが金利を動かしてどうにかなる話ではない。パウエルFRB議長も辛い立場だ。
金市場は反落したが、これは短期投機筋が利益確定売りに走った結果。長期上昇トレンドの過程では「しゃっくり」みたいなもの。金上昇の理由は利下げ以外にいくらでもあるからね。当面は中東地政学的リスクがジワリ効いてくる。
短期投機筋が退出してくれれば長期保有者だけが残るので、市場構造は堅固になるよ。
なお、FOMC後の解説役で米CNBCに登場したジェフリー・ガンドラック氏。約1000億ドルを運用して、NY市場では「債券王」と呼ばれるカリスマ投資家だが、彼が金4000ドル予想(これは今や珍しくない)に加えて、これまで資産の10%を金で運用すべしと語ってきたが、その比率を25%に引き上げると明言。MCの人が思わず「25%!?」と聞き直していたよ。